久しぶりのワークショップ

用事で出掛けたとき、場所はどこかな~と思ってちょっと迷って、こんなところに紛れ込んでしまいました。壁が大理石で、どこかのお城の中みたいですね。
a0172884_13275666.jpg

エレベーターの扉もすごいことになっています。
a0172884_13285340.jpg

うーむ、やっぱりこういうところには領事館があるのですね。イタリアの領事館が入ってるそうです。用事はないけど行ってみたい気がします。なお、日本の領事館は観光資料が欲しいなどの用事でも親切に対応してくれるのです。イタリアに行く予定はないのですが、いつか行きたいから観光資料をください、とお願いしてもいいのかもしれません。
a0172884_13293071.jpg

しかし実行はせず、ちゃんと本日の目的地に向かいます。SFUという地元の大学です。
a0172884_13303793.jpg

ロビーはこんな感じで、、、
a0172884_13311187.jpg

やっぱり原住民の彫刻があるのですが、これは簀巻きになってるということでよろしいのでしょうか?
a0172884_13314338.jpg

会場はこの部屋で、対岸の隣町や港が見えます。今日はここで久しぶりにCo-Designのワークショップが行われたのです。
a0172884_13323777.jpg

例によって軽食が並んでいます。今回は割と資金が豊富なので豪勢ですね。助手の私もタダ働きではなくスタバのバイトよりもよっぽど割の良い日給が出ます。こういうのが毎週あれば今日にでも退職するんだけどなあ。
a0172884_13331867.jpg

わーい、マカロンもある、と思って喜んで1個もらいましたが、やはりこれはおフランスのマカロンのほうが数段おいしかったです。
a0172884_13373221.jpg

スタッフの一人が差し入れも持ってきてくれました。中華系ベーカリーのリンゴパイです。
a0172884_13383222.jpg

おやつばっかり食べてろくに仕事もせず、この人は、、、と思われそうですが、しかし実際そうなのです。11時から作業が始まるはずなのに、要領悪く準備をして、おやつを食べて、何となく展示品を眺め、、、などしていたら、実際にワークショップが始まったのは1時近くだったのです。カナダの人たちは日本よりも時間にルーズで開始時刻は目安に過ぎず、参加者もぼちぼちと適当に集まり、「まあ、まずは腹ごしらえでも」ということになり、「いや~、それじゃあそろそろ始めますかね」という感じなのです。

ワークショップでの心得が貼ってあります。「他の人の意見を否定せず、代わりの意見を出すこと。『あれは嫌だ、これは嫌だ』と言わないこと。『これ』は描けるけど『これじゃないもの』は描けない」というものです。

そのほかにも、「私たちは」こう思う、ではなく、「私は」こう思う、と、あくまで自分の個人的な意見を述べること、というのもあります。人は往々にして自分の意見を「私たちの」意見として大きめに述べたがるのです。
a0172884_13393020.jpg

今回のワークショップのテーマはダウンタウン東部地区に多く住む原住民のための公民館のデザインで、使用者は主に若者たちになります。そのため2日前には原住民の若者だけを対象にしたワークショップが既に開かれ、この日の会場にはそのときにできたデザイン画が展示してありました。

今日のワークショップは利用者以外の関係者が対象で、もちろん原住民が多かったのですが、その他の関係者の姿も多く見られました。男女比は半々くらい、年齢層は20代から60代までという感じで、全体的にはきちんとした教育のある人たちという印象でした。

こうしたワークショップでは、テーマにもよりますが年齢層も人の種類や印象ももっとまちまちで広い場合が多く、攻撃的になったり独善的になったりする人たちが少なからず見受けられます。でも今回はテーマが平和的で限定的だったからか、これまで見てきたたくさんのワークショップの中で一番くらいに参加者の態度が良く、スムーズに進行しました。
a0172884_13400627.jpg

Co-Designとは何かを説明するボード。
a0172884_13403954.jpg

参加者は全部でスタッフまで含めて80名弱というところ。
a0172884_13411370.jpg

建設予定地で建物が完成したと仮定して、そこで自分は何をしているか、という問いかけをします。朝4時は?午後2時は?夜11時は?何か特別なイベントの日は?という感じです。
a0172884_13420618.jpg

予定地のイメージが何となくできてきたところで、その場所を作っていくときに必要な要素、つまり「その場所への人の流れ」、「その場所での飲食」、今回の場合は原住民の公民館なので「伝統文化的な要素」、麻薬などの問題に対処するための「更正設備」、、、などといろんな要素を上の表から抜き出してテーマを決め、そのテーマごとにアーティストが配置され、そこに参加者が適当に集まり、書記が発言を書き留め、アーティストが作画し、、、という流れです。

私はいつも書記として参加しますが、今回は人手不足で書記が足りず、一つのグループでしばらく手伝った後で別のグループに移って、一人でパニックしているアーティストの補助をしました。

これは最初のグループで作った絵。
a0172884_13424801.jpg

これも。
a0172884_13431955.jpg

これは別のグループの絵で、、、
a0172884_13442966.jpg

これも別のグループのもの。アーティストたちの技術レベルはまちまちで、プロの建築家のものだとさすがにイラストも段違いに良いです。私もいつかこんなふうにさらさらと口述筆記のように絵を描けるようになれたらいいと思うけど、道は遠いです。

こうしてできたたくさんのイラストは参加者によって要素ごとに評価を受け、さらにより多くの関係者に見てもらって評価を集めます。

それをもとにして、さらに幾つもの現実的な制約を踏まえた上で建築家が改めてイラストを作り、それをさらにもう一度市民の評価にさらします。そしてようやく本物の図面や模型が作られ、それをダメ押しでもう一度市民に見てもらい、それからやっと建築が始まります。

Co-Designのステップは無駄な手間のようにも思われますが、ここでお金と時間を掛けて市民の合意を得ておくことが長期的には本当に役立つ場合が多いのです。これについては別サイトに詳しく書いていますので、興味のある方はご覧ください。
a0172884_13450805.jpg

公民館の完成はまだまだ先のことになりますが、できたらぜひ一度見に行かなくてはと思っています。
a0172884_13454014.jpg

by ammolitering6 | 2018-09-30 07:55 | Comments(0)