先日、Sさんとご一緒に水族館に行きました。ダウンタウンから歩いていく途中、ときたま見かける馬のお巡りさんたちがいました。このお馬さんたちは儀式その他のときに活躍する馬なので、都会に慣らしておく必要があり、こうして街中を歩かせているのだと聞いたことがあります。そして、生き物なのに扱いは軽車両で、ちゃんと交通ルールを守って歩かないといけないのです。お巡りさん、ここから水族館まで納税者の私たちを乗せていただけませんか?
毎年名前を忘れる大きな葉っぱ。恐竜のエサです。
ようやくスタンレー公園までたどり着きました。自転車が多いですね。途中、ローラーコースターの練習をしているお兄さんもいて、よろよろ~、ひえ~、よろよろ~、と移動する姿が涙を誘います。
ここにもお馬さん。スタンレー公園内を巡る馬車なのです。馬って、いつもこうやって重い思いをさせられていますね。。。
茶色と白のチーム。
灰色ダブル。みんなとてもおとなしくて、温かい顔をなでさせてくれます。
スタンレー公園にはこういう自然な森がたくさん残っています。
酸味の強い小さなブラックベリー。ぽろりと取れるくらいに熟れていれば甘酸っぱくておいしいものです。
たわわに実っているのはハックルベリー。これまた酸味が強いですが、水気が多くてうっすら甘いベリーです。
それでは本日の目的地、水族館に参りましょう。
なぜ水族館かというと、ここで海洋のプラスチック汚染をテーマにしたアート展示会が行われているからなのです。アーティストはこういうのにぴったりで、まさに打ってつけのダグラス・コープランドです。彼のこれまでの展示も消費がすべての現代文化を批判するような意味合いがあったのかもしれませんが、何だかよく分からないガラクタの集合のようにしか思えなかったので、今回のようにテーマがはっきりしているのはとても良かったです。
展示物はほとんどすべてが浜辺に流れ着いたゴミを使ったもので、大きなゴミの中には漁船まであります。こういうのはやはり海流の関係で日本から流れてくるものが多く、最近見付かるものを使っているなら東北大震災のときのものが大半なのだろうなと思います。
展示会のテーマは「ボルテックス」。これは調べてみると「渦」を指すそうで、物理的な渦だけでなく、社会全体を巻き込むような動きとか、そういう意味の渦のときにも使われます。最近はプラスチックの汚染について急にやたらと問題になって、ストローなどは格好の標的になっていますが、何というか、弱い者いじめのような気がしてしまうのは気のせいでしょうか。
もちろん、数あるプラスチックゴミの中でストローだけが代表者として目の敵にされるにはそれなりの理由もあることと思いますが、例えば某コーヒーチェーン店「S」などは「全世界の店舗でストローを廃止します!その代わりに飲み口用の穴が開いたプラスチックのフタを使います」と言ってて、結局ゴミの量は同じではないでしょうか。
そもそも、「S」ではリサイクル用の分別ボックスに入れられたゴミを裏で全部一緒に捨ててるし、それでも分別用のビニール袋は何枚も無駄に使うし、それを何年も無視したまま今流行りのストロー敵視運動にばかりいそいそと乗るのは欺瞞もいいところだと私は思うのです。
コープランドさんが心から楽しく並べたのだろうなと思うカラフルなゴミ。
こういうものはすべてこのあたりの浜辺に流れ着いたものなのです。漂着物、、、石井先生、天国でいかがお過ごしですか?人間はこれからどうなると思われますか?
この展示はかなり強烈です。日本から流れ着いた漁船を中心に、実際に水に浮かべて、その周りにも大量のゴミを浮かべてあるのです。
その多くが日本の文字の入ったゴミなのは複雑なものです。
別の展示は水族館ならではの水槽を使ったもので、カラフルなレゴの街を金魚みたいな魚が泳いでいました。こういうのの読解の仕方はそれぞれなのでしょうけれど、近代文明が水没したあと、という見方をするとSF風ですね。ポップでカラフルなのにとにかく気が重くなるような展示で、もうね、ストローの何のと細かいことを言わず、エイリアンに頼んで地球を一度ぶっ壊してもらいましょう、という気持ちになるのでした。