ウクライナのコンサート

幾分遅れましたが、去る6月8日金曜日にはウクライナからの移民100周年を記念するお祝いコンサートが盛大に開かれました。カナダにはウクライナ系の人がたくさんいて、ロシア人よりもウクライナ人のほうがずっと多いのですが、あのあたりの国境は安定していないので、ロシア会館に集まるロシア系の人たちもウクライナで生まれたけど今はロシアとか、ポーランドだったけど今はベラルーシとか、そんなこんなで結局何人かはっきりしない、という人も多く、一言で言うなら「ウクライナとその周辺」から移民した人たちの子孫が多いのです。

最初の頃は、東欧から来た貧しい労働者や農民(どっちの言葉も駄目なのでしょうか?)で、教育もない、英語もできない、ということで差別的な扱いを受けていたので、ウクライナ人たちは集まって歌や踊りで慰めあい、小銭を持ち寄って公民館を建て、互いの暮らしを支えあい、そして労働者の権利のために積極的に活動しました。そのため、今でもウクライナ系の人たちには社会主義や共産主義寄りの人が多いのです。

時代が進んで、今ではウクライナ会館でも私のような無関係者が出入りしていたり、このパンフレットの表紙に出ている中国系の女の子がいたりするし、見た目では分からなくても別に東欧系ではない単なる近所の人も多いです。こうして移り変わりつつもウクライナの伝統が遠い異国で受け継がれているのは素晴らしいことだと思います。それに引き換え我がロシア会館は、、、と思わずにはいられませんが、それについてはこの際考えないことにして話を先に進めましょう。
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パンフレットには首相以下いろんな偉い人のメッセージが紹介されています。「ウクライナからの移民100年コンサートおめでとうございます、ついでにバンクーバーのウクライナ会館の開館90周年おめでとうございます、みなさまの努力と友好と伝統がなんたらかんたら~」という内容はお馴染みのところですね。
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こちらは知事さん。こんなおじさんだったのですね。
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もちろんウクライナ領事館からもおめでとう。
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コーラスのメンバーはこんなふうで、例によって私が最年少だと思います。平均はたぶん65歳くらいで、最年長は85歳。足腰が弱ったりほとんど目が見えなくなったりして舞台への上り下りに援助が必要な人も3~4人いて、かろうじて生きているとも思えるこちらのメンバーでコーラスなどやって大丈夫なのだろうかと心配になりますね。。。

幸いにして当日の舞台では舞台の上で倒れる人も出ず、助っ人としてセミプロの歌手の人たちも入ってくれたので、なんとか最後までごまかしおおせることができました。上手だった、という声さえいただいたほどなので、うまくいったのだと思います。

こんなふうでコーラスははなはだ頼りなくても、コンサートのプログラムの主役である若者たちのダンスは本当にすばらしいものでした。私は彼らが幼い頃から舞台を見ていますが、最初はつたなくてぎこちなかった彼らも本場ウクライナからの指導者を得てめきめきと上達し、ウクライナに招待されて踊りを披露するまでに成長しました。しかも最年少は3歳からの幼い子供たちもたくさんいて練習しており、本当に頼もしい限りなのです。(6歳の日系人の男の子もいます。)

なお、コンサート当日はけっこう広い会場が満席近くになるほどたくさんのお客さんが来てくれて、大盛況でした。私のお店のお客様も来てくださったし、いつもは私のコンサートには来ない某氏でさえ今回の特別なコンサートには来てくれて、素晴らしかったと言ってくれました。今回は100周年だったので、これほど大掛かりなコンサートはあと100年くらいはないと思いますが、10年後にはウクライナ開館の100周年になるし、その間にも多少規模の小さいコンサートはときどき開くと思います。そのときはお近くの皆様にはぜひともおいでいただきたいと思っています。
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コンサートの翌々日にはウクライナ開館に場所を移してディナーが行われました。お料理はウクライナ人がやっているケータリング会社によるウクライナ料理で、私には馴染みやすい味です。また、この小さな舞台でダンスが3つ、コーラスの歌も2曲披露して、ミニ・コンサートも同時に開きました。歌と踊りと料理、この3つが揃ってこそのウクライナの祝典ですね。

なお、ケータリング会社は働いている人たちもウクライナ人ばかりでしたが、私も長年同じようなことをやってたので、懐かしいような、つい手伝いたくなるような気持ちになりました。
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ウクライナ会館の階下の控え室。子供たちよ、これに顔を突っ込んでみろ、ということでしょうが、子供では届かない高さになってるのはなぜでしょう?
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民族衣装の展示。
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ダンスの若者たちがウクライナに招待されたときの写真の展示。
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ほんとに頑張ってて上手なので、こうやってあれこれの大会で入賞しているのです。
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ウクライナ会館での歌や踊りの歴史。
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言いわすれてましたが、もちろん楽器の演奏も大切です。アコーディオンみたいなバイヤンという楽器や小さいギターのようなバラライカなど、民族楽器の伝統も続いています。
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いろんな手芸作品や絵も展示されています。
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そして壁には伝統模様を随所に取り入れた壁画。壁画というのははっきり言って私の趣味ではないのですが、こうして室内にある分には悪くないなと思います。
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by ammolitering6 | 2018-06-16 02:29 | Comments(0)