スコーミッシュに行きました 2

それでは森のほうに行ってみましょう。途中の線路で長い長い貨物列車に出会いました。包んであるのは材木の加工品です。
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道が細く、緑色になってきます。
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大きな送電塔。発電にはダムが大きな役割を果たすし、それで自然環境にも大きく影響するので、BC州の電力会社は自然環境の観察と保護に大いに力を入れています。
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川沿いに出てみると、看板があります。
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「ワシを保護しましょう」と書いてありますが、このあたりは世界中で一番たくさんワシが集まるところで、ギネスブックにも載っているのです。ワシって、近くで見ると大きくて怖くて、貧弱な人間がそれを保護などと、おこがましいにも程がある、という気がしますが、牙も鋭い爪もないのに人間のやってることは恐ろしいものではありますね。
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スコーミッシュを流れるこの美しい流れには氷河の雪解け水が流れ込んでいて、夏にはこうして白っぽいコバルト色になります。そのため、冬ほどではありませんが、夏でもかなり水温は低いです。この水温は鮭の卵の孵化に大きく影響するので、最近の温暖化で鮭はどんどん激減しています。
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こちらはこの川で鮭を捕まえたケベックの若者。今夜の晩御飯になるのだそうです。鮭を釣るには場所とか時期とか種類とか数とか大きさとか釣り方とか、たくさんの規制があります。

ワシがこの川の周りに集まるのはこの鮭が理由で、つまりここは鮭がものすごくたくさんさかのぼってくる(遡上)場所なのです。9月半ばの今はまだ遡上シーズンの始まりで、数はまだまだ少ないのです。
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もっと森のほうに入っていくと、キャンプ場がありました。これは水など売っている売店で、ここで地図を貰って、広いキャンプ場内の小道を歩いてみることにしました。シーズン終わりでキャンプ場にはほとんど誰もいなくて、ほとんどどころか、出会ったのは売店のおばさん一人だけ、という具合です。
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最初の頃はこういう感じの普通の道。このキャンプ場は私の住んでいたところのすぐお隣なのです。
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ところどころにブラックベリーがありますが、やっぱり今年の夏も乾燥がひどかったので、ベリーの出来は散々です。この調子じゃ熊が冬眠できなくてだいぶ死ぬだろうなと思います。せめて鮭がたくさん上がってきてくれるといいのですが。
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浅い支流のところに何かあります。何かというと、、、
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これは実は鮭を捕まえるためのワナなのです。そんな!激減してるのにワナで捕まえるなんて!と思いますが、このワナの目的は鮭を捕まえて食べることにはなくて、さかのぼってくる鮭の数を数えるための助けにすることにあるのです。
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ワナは川の一部を遮るように作られていて、細い入り口を通って入ってきた鮭は出られなくなってしまいます。そしてそれを電力会社と政府の人が定期的にやってきて1匹1匹捕まえて数えます。そして、捕まえたら別のところ(上流)で放したり、人工孵化のために使ったりします。

なお、鮭の数を数えるには幾つかの方法があって、これはその方法の一つです。さかのぼってくる鮭を全部数えるわけにはいかないので、一部をこうやって数えて、それに基づいて掛けたり割ったりして、数学者の人たちが魔法のように全体数をはじき出すのです。

それにしても、このワナに入ってしまった鮭は何としてでもさらに上流に上っていこうとして、行く手を阻む鉄柵に全力で体当たりしつづけます。がっしゃーん、がっしゃーん、というその音を聞くたびに、「ああ、早く来て数えてほしい」と思います。冬になって遡上が佳境に入ると、このワナは鮭でぎっしり埋まります。。。たぶん。。。もっとものすごく激減してすっからかんだったらどうしましょう。。。
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ワナの外で鮭が死んでいます。死ぬ頃になると白っぽくなり、死んだらどんどん白くなるのです。鮭については前にも何度もかなり詳しく書いたので、もうあんまり書きませんが、この死体の数が増えてくると森はものすごい匂いに包まれます。そして、やがて雪が降り始める頃にはその匂いも収まっていき、ワシが木の枝に引っ掛けた死体も乾いて、川辺の森に鮭の命が染みこんでいきます。
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浅瀬に黒い鮭がたくさんいます。鮭の中には産卵時期になると真っ赤になるのもあり、そればっかり有名ですが、黒いのもたくさんいます。
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森の道を歩き続けましょう。ジャングルですね、これは。
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淑女のヒゲと呼ばれる苔。毛深いレディーなのです。
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小さいキノコ。薄くてぺらぺらしています。
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大きな岩。原始人の壁画がないかな、と思ってしまいます。
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川をのぞきこむ某氏。
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道の一部はこんなことになっています。たぶん、キャンプ場の外れのこの道を通る人はシーズン中でもほとんどいないのでしょう。ここは横に生えている木にしがみつくようにして通り抜けましたが、雨が降った後だったり薄暗かったりしたら、割と簡単に川に滑り落ちてしまうでしょう。

幸い、落ちると言っても高さは大したことないし、下の流れもとても浅いのですが、すりむくだろうし、捻挫だってするかもしれないし、やっぱり誰でも使えるキャンプ場で散歩道がこんなことになってるのは問題だなと思います。
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つい注連縄を巻きたくなるような木があちこちにあります。
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水辺にいた小鳥。面白い感じにお尻を上下させていました。
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鮭はこういうふうに石ころがあって流れが静かな浅いところに卵を産みます。
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流れの上にかかる倒木が橋になっています。現代文明が私の科学技術に任されていたら、橋はすべてこれね、と思います。いつものイギリス人の建築家、スタンレー・キングさんはイギリスの軍隊にいたころ、電力を使わずに橋をかける訓練をしたそうですが、軍隊の極限状況の中でかける橋って、やっぱり基本は丸木橋かな?
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しばらく行くと線路に出て、見ていると向こうから車が走ってきて、通りすぎていきました。ええ~!と思いますが、これはタイヤの部分が電車みたいになっていて、ちゃんと線路を走る車なのです。この車の目的は線路の様子を確認することで、このあとを貨物列車が通ります。
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森のところどころに植物のことを解説した看板があります。
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小さい橋。こういうのだって、ギコギコとノコギリで木を切って作ったらどんなに大変だろうなと思います。
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by ammolitering6 | 2017-09-20 13:54 | Comments(0)