温室散歩
2015年 08月 27日
ブラックベリーも小さくてからからです。
サラルベリーもすっかり干しブドウだし、、、
ヤマボウシもこんな貧弱なのがところどころについているだけです。
白樺も枯れかけているし、どうしましょう。。。
庭園の中の人工の滝も止められています。
でも、この公園はバンクーバーの観光の目玉なので、どんなに日照りが続いても花が咲き乱れていなければなりません。
さらにここからは遠くダウンタウンが見渡せるし、、、
大きな温室もあるし、、、
似顔絵を描く人もいるし、もうこれだけで十分ではないかと思うのですが、まだまだ不安に思う人がいるようです。
なんと、庭園の上を渡るジップラインが作られていたのでした。
ここから渡ります。片道で大人一人1回20ドルもするので、決して安いものではありません。でも大人気みたいで人だかりがしていました。
私の本日の目的地はこちら、植物園の年間入場券を使ってタダで入れる温室です。
今日はお休みなので一人静かに緑に囲まれて過ごそうと思い立ったのですが、、、
一瞬でもそんなことを思った私が馬鹿でした。閉鎖空間の中は歩行者天国ですかと思うような混雑で、鳥の叫び声と子供の叫び声と大人たちのざわめきが渾然一体となってこだまします。夏のバンクーバーは観光シーズンだし、アメリカドルが強いからアメリカ人が多いし、しかも子供キャンプの集団もいるし、静寂とは程遠いひと時となりました。
こういう鳥は比較的じっとしていてくれますが、、、
こういうのはちらちらと動いて一瞬もじっとしていてくれません。
これなら動かないのですが。。。
小鳥コーナーは大人気です。
ところどころにこういう椅子が用意してあるので、私はその一つに陣取って鳥や人間の声に耳を傾けました。
そのうちにピークが終わったらしく、しばしの静寂も訪れました。私がじーっと長いこと座っていたので、鳥たちは「こいつは安全パイだ」と思ったらしく、私がまるで置きものか何かであるように、すれすれのところを飛んで移動し始めました。もっとじっとしていたら頭や肩に停まったかもしれません。
いろんな組み合わせの人たちが来ていましたが、両親と子供たちという伝統的なパターンが多いようでした。幸せで健全な家庭なんだろうなと思います。世の中がいろいろに変わっていく中、やがてはこういうのも少数派になるのかもしれません。
小鳥の前で気が済むまでのんびりしたあと、もういちど園内を一周しました。オウムはいろんな色のがいます。ギャーギャーと叫んだり、ピーとかヒューとかコンコンとかいう音を出したり、オウムはやたらと賑やかです。
ジャングルですね。
変な形の木。
橋があります。
鯉がいます。
ここの滝は止められていませんね。
しかし水車は止まっています。。。
鮮やかな模様の竹。
おや、こんなところにパイナップル。。。収穫したくなるのを我慢します。
金柑もあります。やっぱりカナダだといくらバンクーバーが暖かくても柑橘類を露地で栽培するのは難しいようで、庭木はほとんど見たことがありません。大丈夫そうな気がするのですが、これから増えていったりするのかな。
不意に現れる妙なお面。怖いんですけど、と思います。
南国ムード満点の木。人類がいなくなったらこういう木が世界を覆うのでしょうね。
赤猫の尻尾たくさん。
葉っぱの中に宇宙。
いつも名前を思い出すのに苦労するブーゲンビリア。
幻想的でもあり、タワシのようでもあり。
タダで入ったのだからせめて何か貢献しようと思って、という言い訳を自分にしつつ、植物園開園40周年記念特別ジェラートを買いました。植物園で採れたラベンダーと蜂蜜が入っているそうです。
ラベンダーカラーの薄紫ではなく、白いジェラートです。最初はラベンダーの香りが口の中に広がりますが、すぐに蜂蜜の香りが追いかけてきます。どちらもややダークな感じの味わいなので組み合わせはぴったりで、とてもおいしいジェラートでした。わざわざこれを目指して往復の電車賃を払ってまで行こうというほどではありませんが、それでもまた行ったらまた食べようと思います。
温室の外のランタナの木の下でジェラートを食べました。外も観光客が大勢いましたが混雑しているほどではなく、十分にスペースもあったのですが、なぜか3人連れの中国人観光客が私がジェラートを食べているそのときにこのランタナの木のところでどうしても写真を撮りたくなったらしく、大声で喋りながら至近距離でひとしきり騒いでいきました。
ランタナはかわいいですね。実がなるとやや不気味ですが。
温室のそばにある大きな噴水は水が抜いてあって、フェンスで囲まれていました。
おもしろい模様の石。どうしてこんなふうになるのかな。子供の頃、珍しい模様の石を見つけて宇宙人が作ったのだろうかと考えたのを思い出します。分からないことは超自然現象のせいにしてしまう傾向は早くからあったものとみえます。
薄曇の空から日が差します。
少しずつ秋の色が現れ始めました。
帰り道、駅のホームの電光掲示板を見ると、、、
水不足のため洗車はしていません、と書いてありました。帰ってから某氏と水不足の話をしていると、彼が「鳥はどこで水を飲んでいるのだろう」と言いました。池や小川があるようなところだったらいいですが、バンクーバーの都市部の場合、川という川をすべて覆って地下水路にしてしまっているので、鳥が水を飲むことができません。入り江はあるけど塩水だし大腸菌で飽和状態だし、ダウンタウンの鳥たちはどこに水源を求めているのでしょうか。ちょっと考えてもどこも思い当たりません。都会の中の人工の池は鳥たちにとっては生命線なのかもしれません。