秋の散歩
2013年 10月 20日
しかし、これが残念ながら全然おいしくないのです。柿独特の歯応えも風味もありません。味の薄い、硬めのマンゴーという感じでしょうか。一年に一度は何となく買ってしまいますが、そのたびに儀式を済ませたような気持ちになります。
昨日のゴールド石鹸を使ってみました。金色っぽくて、よく見ると細かいキラキラが入っています。これがきっと金なのでしょう。泡立ちも良いし、香りも上品です。こんな上等な石鹸で顔を洗っているとまるでクレオパトラになったような気分です。成果の程はと言えば、手遅れ気味の肌も心なしかつるつるになった気がします。
バンクーバーに戻ってから連日遊び歩いていますが、今日はこちらのレストランに行ってきました。バンクーバー市内のキツラノ地域にあるザ・オークウッド・カナディアン・ビストロです。
食べ歩きが趣味のお友達Cちゃんが太鼓判を押して勧めてくれたところです。大きくもないお店ですがバーもあって、カクテルもタップのビールもまあまあ充実しています。テーブルは20台弱というところでしょうか。今日はいつもご馳走してくださるアーティスト友達のSさんと一緒にブランチに行きました。ブランチは週末だけで、10時から2時45分までです。人気のあるレストランということなので早めに10時半に入りましたが、大正解でした。しばらくするとすっかり席が埋まってしまったのです。隣のテーブルとの間はあまり離れていなくて、話し声と音楽で店内の音量はやや高めですが、会話に困るほどではありません。活気があって賑やか、という雰囲気です。
最初にコーヒーを頼みました。出てきたのは小さめのマグで、クリームと砂糖を入れて混ぜたらスプーンを置く場所がありません。ちょっと不便なのですが、フォレッジもそうだし、他にもバンクーバーではビストロ系のカジュアルなレストランはなぜかこうすることが多いです。(でも「ビストロ」という名前は、家庭的な気楽な雰囲気の中で家庭的な料理を手頃な値段で出す、要するに大衆食堂という本来の意味をすっかり逸脱して使われていることも多いです。)
細かいことですが、マグの向こう側にクリームが上から下まで垂れて固まった筋が付いていて、ちょこっと気になってしまいました。カップを変えてくれと言うほどではなかったのですけれど。
フォレッジとほぼ同程度の価格帯で似たようなアイテムが並んでいるメニューからSさんが選んだのはこちら、アスパラガスのオムレツの芽キャベツのサラダ添えです。確か16ドルでした。チーズソースもかかってますね。大きなお皿に十分なボリュームで出てきて、味も良くて、しかも向きが、向きがきちんと正しく前を向いています!信じられない、、、と思って感動を禁じ得ません。
私のはレモン風味のマルカポーネチーズをはさんだフレンチトーストです。これもきちんと正面を向いて出てきて、量も十分過ぎるほどだし、何よりフレンチトーストらしく中までしっとり柔らかくて外はカリカリ香ばしい仕上がりが嬉しいです。12ドルなので別にすごく安いというものではないのですが、カナダのビストロとしてはビジュアルも味も量も十分に値段相応のものだと思います。週末のブランチがごった返すほど人気なのもうなづけるな、と思いました。Sさんは後でデザートを頼もうと言ってましたが、料理だけで十分でした。
この枝(?)はお勘定書きが挟まっていたものですが、ここではメニューが挟まっています。メニューには珍しい食材を簡単に説明してあるし、食材を作っている近郊農家の名前も、料理長の名前もあります。ベジタリアンのオプションが少ないのがちょっと残念なところですが、シーフードと卵のものもあるので、最近あまり厳密に菜食をしていない私としては嬉しいです。サーバーもみんな感じが良くて、これはすごくいいところを見つけた、と思ったのでした。ディナーメニューはブランチより菜食アイテムも多いし、Sさんとぜひまた行こうと話しているところです。
キツラノ地域というのは高級住宅地で、商店街にもお洒落なお店が並んでいます。食事の後でぶらぶらして買い物をしたり、ウィンドウショッピングをしたりしました。園芸店の前はすっかり秋色です。
クリスマス色になっているところもあります。
健脚のSさんとご一緒に住宅街を歩きました。家々の前にはハロウィーンの飾りが出ています。Sさんは2時間近く離れたご自宅まで歩いて帰るとおっしゃいます。それじゃあ私も途中までご一緒して、あとはバスで帰ろうと思いましたが、「うちまで来たら松茸ご飯があるわよ」とおっしゃいます。エサで釣ろうとしていらっしゃるのです。その手に乗るべきだろうかと考えると、答えはあっさりと決まりました。これを断る手はありません。
木々は本格的に秋色です。
紅葉のトンネル。
カナダの象徴があっちにもこっちにも落ちています。
落ち葉の絨毯ができています。
家の前にギターを何本か置いて売っている人がいました。買いませんか、と言われましたが、あいにくギターは弾けません。話していると、彼の飼っている猫が出てきました。どちらかというと、私はギターより猫を買いたいです。あいにく猫は売り物ではないということで断念しましたが、昔飼っていたシャム猫を思い出して懐かしかったです。
途中の庭先にアマニタがたくさん生えていました。
不思議の国のアリスに出てくるキノコはやっぱりこれなのだろうなと思います。おとぎ話や妖精が似合うデザインですね。暗い土の中からこんなのが出てくるというのはほんとに驚くべきことです。
インクキャップもありました。新しいときにバターで焼いて食べるととてもおいしいです。このキノコがなぜ「インクの傘」と呼ばれているかというと、、、
ご覧のように、古くなると傘が溶けて黒いインクのような液体になるからなのでした。
傘の裏が細かいスポンジのように見えるキノコもあります。これは確か食べられるキノコなのですが、実際にはキノコの大半は別に少々食べても毒にも薬にもならないそうです。無害でおいしいのが一部あり、死ぬほど毒なのが一部あり、それぞれに似たのがいろいろあり、それですごく紛らわしくなるのです。私はそのへんに生えているものを何でも適当に食べる癖がありますが、そのうち痛い目に遭うかもしれませんね。気をつけようと思います。
きれいな紫色の花がありました。英語では「修道僧の頭巾」、日本語ではトリカブトだそうです。そうか、これがかの有名なトリカブトなのですね。鳥が被る兜、ということでトリカブトだそうですが、お坊さんの頭巾というイメージのほうがどことなくおどろおどろしくて似合います。
紫といえば、ムラサキシキブもありました。綺麗ですね。
途中の公園にやたらとおもちゃがたくさんある遊び場がありました。ここは近所の人たちが要らなくなったおもちゃを置いていくことで有名なのだそうです。増えすぎると市役所の人が来て持って行きます。