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キャンプ場今昔

最近は雨が降っているので、大きな水溜りができています。ここは舗装されていますが、舗装がないところなどは立派なぬかるみです。その昔、この一群の山小屋が建てられた頃は、このあたりの川には鮭がたくさんいて、人々は主にそれを目当てにやってきてキャンプをしていました。ここにリゾートが建てられたのも、そもそもそういう需要があったからです。でも、魚の数はそれからどんどん減っていきました。理由としては、月並みながらというのも悲しいですが、乱獲や海洋汚染、川や岸辺や河口の環境が破壊されてしまったことなどがあります。鮭は海でも川でも辛い目に遭っていたのです。

これを何とかしようということで、アウトドアスクールに鮭の養殖場が作られたのは1982年のことです。私はまだこれは見ていないので、ぜひ一度子供たちの教室に混じって見学したいなと思っています。なお、ここを流れるチェカマス川ですが、これはスクウォミッシュ族の言葉で「魚を獲る仕掛けがあるところ」を意味するのだそうです。昔の原住民にとって鮭はほんとに大事な食糧だったんだろうなと思います。欲張って獲りすぎると精霊が魚を木切れに変えてしまう、という言い伝えが残っているのも、人間の浅ましい性質が破滅をもたらすのを避けるための、本当に深い知恵なのだと思います。

なお、ここに昔あったリゾートが衰退したのは魚が減ったからだけではなく、60年代に洪水でダメージを受けたことや、その後ここから離れたところに高速道路ができてしまったりしたためです。ここはバンクーバーとウィスラーの中間あたりの場所なのですが、高速道路からはちょっと離れているのです。確かに、人気のあるウィスラーに行こうとする人が多いだろうから、離れてしまったらわざわざ行こうという人も減っただろうなと思います。

洪水はときたま発生するようで、かなり高いところまで水が来た記録が幾つか残っています。どれくらいの高さだったのか、今度ちゃんと見てみようと思います。
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キッチンの残り物を豚子ちゃんたちに食べさせました。4つ並んだ小さな豚小屋に大人3頭、お子様大勢が入っていて、それぞれの前に食べ物を入れるところがあります。これに鎖がかかっているのを外して餌を入れてやる仕組みになっていますが、じつはキャピトル君だけはダイエット中で、残り物をやってはいけないことになっています。でも、他の豚たちが皆おいしそうに食べてるのに彼だけ何もないのはあまりに可哀想です。しかも、彼は非常に賢いので、なんと自分で餌入れの鎖を外して「入れろ、入れろ」と催促するのです。

そこまでされたら何もやらないわけにはいきません。残り物をほんの一つと、それから外のリンゴの木から実を幾つか採ってきて与えました。一つ一つ、しゃりしゃりとおいしそうによく噛んで食べます。大きくてかわいいキャピトル君なのです。
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by ammolitering6 | 2013-08-30 09:59 | Comments(4)

この前アウトドアスクールの広さを計算していて、このページについていた総面積の数字を使ったのですが、、、どうも桁が3つも間違っているみたいです。「日本(総面積) 377887250」と書いてありますが、他で調べたら377,835平方キロメートルで、しかもkm2=1000000m2です。ということは377887250にゼロがあと3つつかなくてはならないのです。数字がたくさん並びすぎて頭が痛くなりますが、この前の計算で220倍になったのにもゼロを3つ足さなくてはならなくて、そうすると22万倍になります。全然違いますね。どっちにしても広大なことは広大なのですが、それほどでもないということが分かりました。なんだか残念なような、ほっとしたような。。。どっちにしても、私に桁の大きな数字を任せてはいけないということは確かなようです。インターネットに載ってる数字を鵜呑みにすると痛い目に遭うということもよーく分かりました。。。

気を取り直して散歩に行きましょう。川に霧がかかっています。
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こちらが「鴨の池」です。鴨、、、いませんね。
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数字についてしばらくしつこく考えていました。日本の220分の1っていったら、実際どれくらいだろうと思ったのです。私の頭の中では、とりあえず日本を半分にして、それを100で割ったのより小さいくらい、、、と思って、佐賀県の2~3分の1くらいかな、と思ってました。ということは、アウトドアスクールは実ははるか向こうのほうまで私の知らない自然保護区の原生林が広がってるのだろう、カナダだし、などと思ったのですが、そんなことは全然なかったのでした。それでまあ佐賀県の面積というのを調べてみますと、2439平方キロメートルだそうです。日本の220分の1はと言えば、1717平方キロメートルです。佐賀県の半分以上だったのですね。なんとなくこれで納得しました。
by ammolitering6 | 2013-08-29 13:40 | Comments(0)

鴨の見当たらない鴨の池

もうすぐ9月です。夏休みが終わって学校が始まるので、アウトドアスクールはこれから本格的に忙しくなります。なんとなくイメージとしては夏が忙しいような気がするのですが、ここはあくまで正規の学校施設なので、学校がお休みの間はここもお休みなのです。つまり、忙しい、忙しいと言って休みなく働いていたこれまでの時間は単なる序奏に過ぎなかったということになるのですが、、、大丈夫なのでしょうか。校長先生、どうなっても私は知りませんよ。ここは現在、とんでもない人手不足なのです。ときたま熊やネズミに出会っても大丈夫、という方を薄給で募集しております。ボーナスはありませんが、鹿の首が届かないところに生っているリンゴの実はこっそり食べても大丈夫です。どうぞ奮ってご応募ください。

生徒たちがやってくる前に済ませておかねばならない仕事がたくさんあるので、幾つもある小屋でいろんな作業が進んでいます。夏の間ずーっと開かずの間だった小屋が開いてたので覗いてみました。壁にへばりついているのはどなたでしょう。見習いレンジャーのお兄さんによれば、上のは地元の動物リンクスじゃないかな、とのことです。耳の尖った山猫です。左のは南米かどこかのではないか、と言ってました。
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山小屋の近くには緑色の小さな池があります。「鴨の池」と呼ばれています。これは自然にできた池ではなく、1950年代にここにリゾートが作られたときに、道を作るのに砂利を掘った跡なのだそうです。えらくたくさん掘ったものです。水が溜まるようになってからは、水路を作って水量をコントロールし、魚を放流して釣りもできるようにしました。カヌーができる広さもあるのです。その後の工事でサーモンが上がってくる水路とも繋げられたので、今ではここに住む生き物も多様化したそうです。鴨はいるのかというと、いるのかもしれないけど一羽は自発的に家畜になってるし、まあそのうち時間があればよく見てみようと思います。池のほとりには東屋が作られていて、そこから水面を見ることができるのです。

そういえば、今日は実は私はお休みだったのに、知らずにうっかり一日働いてしまいました。まあいいでしょう。日にちの感覚もすっかり麻痺している今日この頃です。
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by ammolitering6 | 2013-08-29 10:43 | Comments(1)

捕まった魚たち

今日はなんと8月に入って初めてのお休みを頂きました。ほんとは今日も仕事が入っていたのですが、嫌だ~、今日は仕事したくない~、と思ってマネージャーに陳情し、哀れみを誘って見事休日をせしめたのでした。部屋で少々の用事を済ませた後は、午後になって散歩に行きました。外に出ると鹿が親子でリンゴを食べに来ていました。親鹿は低いところの枝になっている実を口にくわえて落として食べています。小鹿にはできない芸当です。これを何世代も何万世代も繰り返すとだんだん鹿の首が伸びていってキリンみたいに、、、なるとは思えないのですが、進化論の基本はそんなものであるようです。
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百葉箱の近くには、、、
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お天気ボードというのがあります。子供たちに自然教育をする一環として、自分たちで気象観測や天気予報のようなことをするのです。気温、湿度、風向きなど、いろいろ調べて日々書き込むようになっています。ここは本来、小学生から高校生までが利用する施設ですが、高校生は小さい子供たちの世話や指導をするカウンセラーとして参加します。そのため、カウンセラーにはその準備のためのトレーニングも施されます。
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丸太小屋の前にも何やら案内板があったので覗いてみました。それによると、この丸太小屋は1950年代終わり頃に再生されました。じゃあもともといつできたのかというと、それはなぜか案内板には出ていないのですが、およそ築100年の建物です。アウトドアスクールはかつては「パラダイスバレー・リゾート」という名前のリゾート地だったので、そのオーナーだったプットカマーさんという人が改築したのです。1970年代にはここはカナダ合同教会が保養地として利用していて、この丸太小屋はチャペルとして使われました。それからここが今のアウトドアスクールになってからは、校長先生の家だったりオフィスだったり、いろいろに使われました。蜜蜂が集めた蜂蜜を巣から取り出すための施設だったこともあります。今は大学などの研修生が住む宿舎になっています。ここでは環境学その他を学ぶ学生を研修生として長年受け入れているのです。
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もう一度川のほうに行ってみましょう。岩山が見えますね。
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光の加減が良ければ、この岩肌のどこかに横顔が見えるのだそうです。それは原住民にとってとても大切な精霊で、川を見守っています。人間が魚を獲り過ぎると、仕掛けの中の魚を流木に変えてしまうのです。レンジャーのおじさんはノルウェー系カナダ人ですが、8分の1は原住民なので原住民という誇りがあって、いろんなことをご存知です。普通の名前の他に原住民名もあって、「俺は『黒熊』なんだよ」と威張って教えてくれました。
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木が規則正しく倒れているところがあります。これはきっと人間の仕業だと思うのですが、どんな意味があるのでしょうか。
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こういうのを見るといつも、木の根っこは案外浅いんだなと思います。
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水が浅いので魚が半分水の外に出てしまっています。
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覚えのある匂いが漂ってきました。いました、死んだ魚です。まだところどころに見かける程度ですが、これがどんどん増えていくとものすごいことになります。
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川を遡って歩いていくと、ガチャガチャ、ガチャガチャという結構大きな音がします。誰か何かの作業をしているのかな、と思ったら、違いました。この前のあの仕掛けです。今日はまだおじさんたちが取りに来ていないのか、あるいは2~3日おきにしか来ないのか分かりませんが、ものすごく混雑しています。
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まさに押し合いへしあい状態なのです。
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魚はこの柵の下をくぐって入って来て、出られなくなります。
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前のほうにいる魚たちは何度でも何度でも行く手を阻む柵に体当たりしていて、それがガチャガチャという音を立てていたのです。なんだか、じっと見ていると壮絶さといたたまれなさで直視できない気持ちになります。魚たち、ごめんね。。。

なお、ある川に魚がどれくらいいるかを数える方法はいろいろありますが、ここでは捕まえた魚に印をつけて再度捕まえるという魚迷惑な方法を取っています。どうするのかというと、まず上流で仕掛けを作って魚に無害なインクで印をつけます。これを放すと、魚はやがてそのうちに下流に泳いでいきます。もちろん、どの時期にどうやって捕まえるとか、いろいろ決まっているのだと思います。今私の目の前で仕掛けに捕まっている魚たちは、どう見てもこの先下流に泳いでいきそうには見えません。死体になって流されるのが関の山です。ともあれ、下流では流れの真ん中辺りに設置した罠で再び魚を捕らえ、よくよく運の悪い奴が何匹入っているかを数えます。それからいろいろとややこしい計算をすると、めでたくその川で泳いでいる魚の数が分かるのだそうです。

その計算が知りたい、という奇特な方のためにご紹介しますと、まず100匹印をつけて下流の罠で10匹再度捕獲したとします。10%の捕獲率です。下流の罠では印のついてない魚もたくさんつかまります。それが千匹いたとします。そうすると、この千匹というのも同じく全体の10%に当たるはずなので、つまりこの川には魚が1万匹いるはずだ、という計算なのだそうです。よくそんなことを思いつくものだなと思います。

他にも、水にもぐって数える方法、水と魚の電気伝導率の違いを利用してコンピューターやセンサーで数える方法などあるそうです。

なお、こういう面倒な計算を毎年毎年やっているのは電力会社だそうです。ダムを作って川の流れを変えて電力を作っているので、それで魚が受けるダメージができるだけ少なくなるように、魚の状態をそうやって調べているのだそうです。川の水が発電所のタービンを回して電力ができて、というところは何となく分かりますが、考えてみれば私が上流の魚だったらタービンに巻き込まれて死ぬのは嫌だし、そうならないような工夫がなされているはずよね、と思います。そういえばそういうことを全然知らないな、と思います。
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アウトドアスクールの広大な敷地はカナダ政府によって自然保護区に指定されています。看板にそう書いてあるのです。
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森の入り口にはこんな門があります。
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上の乗っている飾りは二宮金次郎さん、、、ではありませんね、やっぱり。でも、学校ということもあり、どうもやっぱりそう見えてしまいます。読書にいそしむちょうちょなのです。
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敷地内には山道が何十キロ分も作られているので、その道沿いにところどころこうして看板があります。いつかぜひとも実際に歩いて見て回りたいものです。まあ、とりあえず近くにある看板だけでも見てみましょう。これは何て書いてあるかな。。。

「あたりを見渡してみましょう。不自然なものは何がありますか?私たちが自然に影響を与えているものは何がありますか?見えるものは?聞こえるものは?匂いはどんな匂いがありますか?リサイクルしましょう。電気を消しましょう。環境を破壊しないように、山道を外れずに歩きましょう。周りの自然も生きているのです。エネルギーの使用量を減らしましょう。

ここがアウトドアスクールになる前はリゾートがあって、山小屋はモーテルとして使われていました。その後は、ここにゴルフ場を作ったり家を200軒建てたりする計画がありました。カナダ人は毎日家庭で40億リットルの水を使います。政府や自治体がさらに40億リットル、産業は250億リットル使います。使った水が海に戻るときには大なり小なり汚染されています。カナダの電力の4分の3は水力発電で作られます。チェカマス川のダムで作られる電力は6万軒分です。冬には川の水の80%が電力を作るのに使われます。」(もっと新しい看板では、水力発電の割合は90%、家庭の数は5万軒になっています。)
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いろいろと学習したところで宿舎の前に戻ってきました。菜園ではオレンジ色のトマトが熟れています。鹿が真っ先に食べそうですが、触る気配もないということはあんまり鹿の好みではないのでしょう。
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エアルームトマトもあります。原種に近いトマトです。もっと熟れたらこっそり採ってやろうと思って私は密かに狙っています。
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by ammolitering6 | 2013-08-27 11:30 | Comments(0)

数字と調べ物の話 3

こんな案内板もあります。「ワシは岸辺の背の高い木に止まって鮭を狙います。岸辺の木々は川の流れに影を落とし、枝なども落とします。それは小さな渡り鳥にとって格好の休息場所になります。」ふむふむ、そうなのか。大量の鮭の死体は岸辺の植物にとっても貴重な栄養源になるそうなので、岸辺の木々は生育がいいのだと聞いたことがります。いろんなものが互いに依存し合っているんだなということが何となく肌身で感じられます。進化のこととか弱肉強食のこととか、なんだかいろいろ考えてしまいます。
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宿舎の近くの川辺に戻ってきました。この川が大元のチェカマス川です。川の横のこの道も、人工的な堤防の上に作られたものです。ほんとにものすごく手間と時間をかけて環境の再生に取り組んでいるのですが、逆に考えれば、かつてどれほど荒らし放題に荒らしたかということでもあるのでしょう。
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川辺の案内板には何と書いてあるでしょう。。。川が流れるうちに自然に中州や支流ができます。これを人工的に作ることで、生態系のバランスを回復することができます。こうやって人工的に堤防を作ったのでチェカマス川は狭くなってもうあんまり自然の堤防を作れなくなって、鮭の卵が洪水で流される危険が減ります。。。何となく、分かったような無理矢理っぽいような。。。
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なんと、1940年代からずーっとやってる工事なのです。確かに川の流れが相当変わっていますね。最初は送電線の保護のために堤防を作り始めました。でも、工事で支流が本流から遮られて魚や他の生き物が住めなくなったりしました。1957年には20キロメートル上流に作られたダムが稼動し、これもまた魚たちに艱難辛苦を与えました。それでやっと1980年代から「これではいけない」ということで環境回復作業が始まった、という次第です。支流の再生のために掘り出した砂利をわざわざ上流の砂洲に持って行って自然に流れるようにする、などの工夫もしたそうです。一旦失った自然を回復するのは並大抵のことではないなと思います。
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10年前の最新地図によりますと、水色のところが川、黄色いところが中州、赤が人工の堤防、青いところが環境再生地区だそうです。
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無事に宿舎に帰ってきました。自転車の音にびっくりして鹿が振り返ります。ごめんね。
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この前鹿がおいしそうに食べていたリンゴを私も一つ頂戴しました。甘酸っぱくて香り高くて、やっぱりとてもおいしいです。
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リンゴを食べ食べ、鳥を見にいきます。七面鳥のご主人の横にいるのは鴨のご主人です。まあまあ仲がいいのでしょう。
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一羽だけ小屋に入っていない鴨がいます。これは、、、どう見てもその辺に普通にいる野生の鴨なのですが、実は彼は自発的に一人だけここに住んでいるのです。昼間は他の家畜の鴨たちと一緒に日常の業務をこなしています。彼がどのような事情でこういう人生を選んだのかは不明ですが、これはこれで別によろしいのでしょう。
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鳥小屋全景、そしてその前に広がる草っぱらは山羊たちの餌場です。見渡す限り食べ物が広がっている場所です。人間にとっては、食べ放題のバイキング料理が視界の限り広がっているようなものです。そう思うとなかなか贅沢な草原です。
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一匹の山羊に食べ残しのリンゴをやって、それからなでなでしていたら、もう一匹やってきてなでてもらいたがりました。山羊は嬉しくても全然嬉しそうな顔をせず、豚のように尻尾を振ったりもしません。なでてやると、無表情なままで微動だにせずに、じーっといつまでも撫でてもらいたがります。手を放すと頭を近づけて「もっと撫でなさい」と催促します。これはこれで可愛らしいものだな、と思うのですが、そこに他のヤギが寄って来ると戦いが始まります。彼らは私の愛情を独り占めにしたがるのです。

お互い立派な角が生えているので、後ろ足で立ち上がって頭をゴッチンとかち合わせます。決着は割と簡単につくみたいで、勝ったほうは再び「勝ったから撫でてね」と言って寄ってきます。私としては負けたほうの山羊も撫でてあげたいのですが、そうするとそのたびに戦いが始まるので、そうもいかないのです。困ったものです。
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山羊を構っているうちにさっきの鹿が近付いてきました。
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ここはやっぱり山羊ではなくて馬にいてほしいところですが、そういう思惑は通用しません。
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鹿は道の向こうのさっきの深い森に住んでいるのでしょう。夕方になるとアウトドアスクールの開けた部分の草やリンゴを食べにくるのです。住み込みマネージャーの畑に育っている野菜も彼らのご馳走です。
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豚子ちゃんたちは元気かな?行ってみると、すっかり大きくなった子豚たちがぎゅうぎゅうになってお食事中です。
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そーっと近付いてみました。お母さん豚は仔豚たちにぐにょぐにょ、ぐにょぐにょと押されています。
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しばらくすると、お母さんが「えーい、うっとうしい」と言いたげに体を揺すって体勢を変えました。子豚たちはピギーッという悲鳴を上げて散り散りになります。これは結構危険なことで、2週間ほど前にこれで一匹潰されて死んでしまいました。でも、これだけの大きさになればもう大丈夫でしょう。
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それでもまだ飲み足りない仔豚たちは未練たらたらでお母さんの後を追いかけていました。ここの豚たちはほんとにかわいいです。親豚たちも子豚たちも、ただ単に撫でてもらうためだけのために寄ってきて、くるんと巻いた尻尾を振ります。
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by ammolitering6 | 2013-08-26 13:33 | Comments(0)

数字と調べ物の話 2

川の近くに戻ってきました。濁っていない部分です。鮭の姿が見えます。バチャン、バチャンと大きな水音がしています。
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濁っているところとの境目がはっきりと分かります。
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この辺りはさっきの森の中よりも人通りが多いので、と言っても今日は私だけですが、案内板などがところどころにしつらえてあります。この川にはチャムという種類の鮭とコーホーという種類の鮭が上がってくるそうです。稚魚が4年経って成魚になると戻ってくるのです。この前の背中の出っ張った鮭はチャムのほうだったような。。。

これによりますと、チャムはこの川で生まれて4ヶ月過ごしてから海に向かいます。その間、生存の確率が高まるように、人工的に川の砂利の大きさを揃えたり川の幅や深さを揃えたりしています。一方、コーホーはここで1年~2年過ごすので、もっとバラエティー豊かな環境が必要です。ふーむ、なるほど。。。とっても自然な環境に見えるけど、何かとたくさん手を加えてあるのですね。
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一つ学んだところで先に進むと、壊れた橋がありました。「この橋を渡ってはいけません」という黄色いテープが張ってあります。じゃあ真ん中ならいいのかという一休さんのようなことを考えても、これではそれもできません。
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しかし、それでもどうしても向こう側に渡りたい人のために、すぐ横に吊橋が作ってあります。
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私にはこれを渡る勇気があるか、、、とりあえず今日はありませんでしたが、よーく考えると川はごく浅いので、そのうちこっそりと渡ってみるかもしれません。
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木立の中に壁のない建物があります。
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中を覗いてみますと、長椅子が並んでいて、、、
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なんと、黒板まであります。そうだった、ここは学校だった、と改めて思い出します。この建物に使われた木材は、BC州の電力会社が提供した古い電柱です。アウトドアスクールの敷地内には大きな送電塔がいくつも立っていて、何本もの電線が走っています。こうした送電線の周りには大きな木があってはいけないので、木を切る代わりにたくさんの低い潅木が植えられ、生き物たちの新しい環境ができました。二つある池さえも、政府と電力会社とアウトドアスクールが協力して人工的に作ったものだそうです。
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この森に住むいろんな生き物たち。うんうん、熊とサギは見た、見た。鴨も見たけど、ワシとビーバーとカワウソはまだ見てません。ビーバーは早朝でないと見られないらしいから、ビーバーのダムだけでも見つけられたらいいなと思います。
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もう少し行くと、こんな橋ができてました。さっきの壊れた吊り橋とどっちがいいかな。
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こっちの橋は大丈夫そうです。
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そして私が歩くのは天の橋立、いや、狭い川を二本に分ける細い道です。低いので、ほとんど水面すれすれです。
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もうちょっとで手が届きそうです。しばらくじっとして座っていたら、ほんとに届くくらい近くまで寄ってきました。
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魚たちはここで生まれて、わざわざ遠い海まで行って、4年も何をしていたのでしょう。何を考えていたのかな。水の中にいるってどんな感じでしょう。私はときどき、自分が空気の海の底にいるような気がします。夢の中では当たり前のように浮き上がります。水の中にいる生き物を見ている夢もよく見ます。鮭はなんでわざわざ遠くまで行かなくてはならないのでしょう。大きくなると混雑するから広いところのほうがいいのは分かるけど、それでもわざわざ遠いところを戻ってくるのは大変です。

死に場所を求めて上がってくるところが性と生の場所でもあります。本能に突き動かされているといえばそれまでなのですが、何もわざわざそういう大移動をしなくても一向に平気な生き物は山ほどいます。カラスも毎日毎日、日曜も祝日もなく律儀に出勤しますが、年中そして一日中その辺にいる鳩やカモメはそれを見てどう思っているのでしょう。
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精魂込めて上がってくる鮭を容赦なく捕まえるあの罠を反対側から見るとこうなっています。向こう側は別に個体数を数えるためではなく、単に鮭に艱難辛苦を与えて捕まえるための仕組み、、、であるようにしか見えませんが、そういうつもりでもないのかもしれません。
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ここにも何やら看板があります。文字が多いので読むのが大変ですが、この川はチェカマス川という川から人工的に引いて作った川で、カナダの漁業海洋省とアウトドアスクールが1981年から協力して鮭の保護のために環境再生を図っているものだそうです。この川は冬になると激しい洪水を起こすことが多く、そうなると鮭の卵や稚魚が流されてしまうので、そうならないように流れの静かな川を作ったのです。この辺りは「パラダイス・バレー」という地域で、ワシがたくさんいます。ワシは渡り鳥なので、冬の間ここで過ごすのだそうです。そして、その間の大切な食糧が鮭です。
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by ammolitering6 | 2013-08-26 12:19 | Comments(0)

最近何となく買ってみて、ある理由で気に入って使っている日焼け止めです。それは何かと申しますと、目に染みないのです。日焼け止めが汗などで流れて目に入るとものすごく痛いので嫌なのですが、驚いたことにこれは全然それがありません。これを使い始めてから私の日焼け止めの塗り方が急に上手になったということはないと思うので、重労働で汗をかいても目が痛くならないのはやっぱり何か成分が違うからだと思うのです。カナダでは割とどこででも売っている普通のブランドですが、これは良かった、と思いました。オイルフリーなので塗った感じもさっぱりしているし、お勧めです。
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ガラクタ部屋を探検してみましたら、こんなものを発見しました。もしかしてアンティークとしての価値があるかもしれないコンピューターです。
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製品名はこちら。いったい何年頃のものなのでしょう。
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しかし、コンピューターがいくら古くても、この雑誌にはかないません。1936年と言えば昭和11年、その頃生まれた人は今年77歳という年代物です。その頃世界はどんなふうだっただろうと思って1936年の出来事を調べてみたら、2.26事件が起こって戒厳令が敷かれたり、ドイツが非武装地帯だったラインラント地方に進駐したり、スペイン内戦が起こったり、スターリンによる大粛清が本格化したりしています。ついでに上野動物園からは黒ヒョウが逃げ出して大騒ぎになったそうです。そうなのか。。。そんなキナ臭い世情をよそに、手芸の世界は平和で結構モダンなデザインにあふれていました。
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今日はシェフがリンゴを剥いてシナモン煮を作っていました。超近代的なキッチンで、1950年代のものだというリンゴの皮むき器を使って剥きます。アウトドアスクール、、、タイムマシーンの調子が悪くて過去と未来がごっちゃになってしまったようなところです。
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尖ったところにリンゴをまっすぐ突き刺して、力任せにハンドルを回します。
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そうすると芯が取れ、皮が剥け、しかもスライスまでできてしまうという不可解な仕組みになっています。昔の人はすごい、と思わざるを得ません。
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今日はここで働き始めて初めて仕事が早く終わったので、行ったことのないところを探検してみることにしました。何と言ってもアウトドアスクールは広いのです。420エーカーと言われても全然分かりませんが、170ヘクタールと言われてもますます分からず、170万平方メートルではどうかと言うとこれもさっぱり見当がつきません。東京ドームの36個分という例えもあるかと思いますが、そもそも見たこともない東京ドームの広さがどれくらいか分からないので、これまた無意味です。要するに、一人で足を踏み入れると昼間でも確実に遭難できる広さです。

ついでに気になって調べてみますと、「日本(総面積) 377887250平方メートル」だそうです。畳で言うとどれくらいだろうと思って計算してみたら、207,630,357.142になりました。2億763万357畳、、、地平線まで続くお座敷だと思えばよろしいでしょう。なお、420エーカーは1711416平方メートル、これを畳敷きにすると940,338.461、つまり94万338畳のお座敷です。ますます訳が分からなくなってきましたが、こうなったらヤケです。これを割り算いたしますと、220.803になります。つまり、ようやく結論を申し上げますと、ノースバンクーバーアウトドアスクールは日本の総面積の220分の1の広さがあるのでした。そう考えると、その広さの中にほとんど誰もいない、ゼロに等しい状態がどんな感じか、なんとなく想像がつくかもしれません。

、、、と思ったら、元にした数字にゼロが3つも足りないことが分かりました!そうしますと、答えもゼロを3つ足して22万倍ということになります。マネージャーが敷地を案内してくれたときに「あっちの山のほうにも、こっちのほうにも広がってる」と言うので、きっと私の知らない原生林みたいなところがずーっと向こうまで広がってるのだろうと思ったのですが、それほど遠くまで広がってるわけではないということなのでした。
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最初はちゃんとある程度広い道がありましたが、だんだん細くなっていきます。その代わり、路傍の木々は太くなる一方、、、
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ここまで来ると、もはや獣道です。やっぱり昼間でも一人でうろうろするのはちょっと怖いので、この辺で引き返しましょう。
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あたりの植物も恐竜の面影を誘います。
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そびえる木々から、、、
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垂れ下がる髭。。。
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by ammolitering6 | 2013-08-26 11:06 | Comments(0)

魚を数える

今日はリネン小屋をごそごそやっててこんなTシャツを見つけました。アウトドアスクールのリネン、いや、理念を表しているのでしょう。そういえば、今日はシェフが何かの話をしていて、「人間が地球を破壊してしまうなんてことはない」と言いました。「どんなになったって地球は全く平気なんだよ。別にどうってことはない。ただ、人間が住めなくなるってだけの話さ。」うーむ、言われてみれば全くその通りです。大昔なんかは地面や大気さえなかっただろうし、それでも別に地球は普通に何千億年でも丸い顔をしてたのですから、ここでちょこちょこと核戦争をやってもメタンハイドレートを掘っても、それで地球が困るということは一向にないのでしょう。地球環境を守るのは別に地球のためでは全然ないということです。
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今日はアウトドアスクールに日本からのお客様がおいでになりました。ご一緒に構内を見て回り、サーモンが遡上してくる川にも行きました。やっぱり水が濁ってますね。これはコバルトが溶け込んでいるのだそうです。いつもは川の水は澄んでいるのですが、今年は夏が暑くて氷河がたくさん溶けて、それでこんな色になったのだそうです。ふーむ、世界中で洪水や旱魃が起きていますが、それじゃあこの川の水も異常気象の結果なのですね。
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氷河の水が流れ込まない部分は水がガラスのように澄んでいます。死んだ魚が白く光っていますね。
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川辺に白っぽいものがたくさん集まった場所がありました。
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よく見ると、サーモンの骨です。なんでこんな地上にあるのかというと、鳥や動物がここに持ってきて食べるからなのです。この辺りはワシが多い地域なので、あと3週間もしてサーモンの産卵がピークになると、あちこちの木の枝にサーモンがぶら下がっている光景が見られるのだそうです。それは何だか、、、相当に不気味な光景でしょうね。サーモンは野生動物にとっても、そして川岸の植物にとっても、貴重な栄養源なのです。
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これは背骨なのかな。面白い形をしています。
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川岸の細い道を歩いていくと、チャレンジエリアというのがありました。子供たちをタフに育てるためのタフな遊具が9種類もあるのだそうです。このエリアに到着するまでの道のりも、迷いそうで十分にチャレンジだと思うのですが。。。
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サーモンを獲る仕掛けのところに戻ってくると、ちょうどこのトラックが乗り入れたところでした。
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カナダの漁業海洋省のトラックです。何をしに来たのかというと、、、
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川を遡ってくるサーモンの数を数えに来たのです。こうやって網ですくって、、、
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仕掛けの反対側で網から出して、もう一人のおじさんに手渡します。
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サーモンがこうやっておとなしくぶら下がってくれてたらいいのですが、そううまくいかない場合もあります。つるりと滑っておじさんの手を離れ、地面をのたうちまわるサーモンもいます。
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大きいですね。こんなふうに肩のあたりに大きなコブがあるのが雄で、まっすぐなのが雌だそうです。しかし、これはやっぱり肩ではなくて背中でしょうか。魚にも肩に当たる部分は、、、ないのかな、やっぱり。
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おじさんたちは季節になると毎日やってきて、ここにサーモンが何匹捕まっているかを数えるのだそうです。この仕掛けは一日に一回こうして空になり、これを調べることでサーモンが今年はこの川に何匹くらい上ってきているかが分かるという仕組みです。サーモンが何万匹上ってくる、などの数字を聞いたことはありましたが、なるほど、それはこうやっておじさんたちの地味な努力の積み重ねの結果分かったことなんだな、と思いました。なお、ここで捕まえたサーモンは後で放すのだそうです。上流にはサーモンの孵化場もあるので、そこに持っている場合もあると思うのですが、よく分かりませんでした。

9月になって学校の生徒たちがやってくると、子供たち自身がこのおじさんたちのような格好でこの仕掛けの中に入り、1グループあたり雄2匹雌2匹を捕まえます。そして子供たちが自分の手で人工授精を行い、そうやって命と性の教育をするのだそうです。なんだかものすごく奥の深いアウトドアスクールなのです。。。
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おまけです。広い園内では、移動が大変です。車や自転車もあるのですが、ゴルフカートも活躍しています。
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もう一つおまけ。今日は夏が戻ってきたような暖かい日だったので、滞在中の若者たちが池で泳いだり水着で日光浴をしたりしていました。水は結構冷たいのですが、若い彼らにはちょうどいいのでしょう。夏もそろそろ終わりです。
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by ammolitering6 | 2013-08-24 15:15 | Comments(1)

森の仕事の現実について

アウトドアスクールは昨日から再びものすごく忙しいです。60人グループのお客様と20人グループのお客様の3食昼寝付きならぬ三食おやつと夜食付きのお世話をするのですから、皿を洗っても洗っても全然終わりません。毎食後は椅子を上げて掃き掃除、その後すぐにせっかく上げた椅子を下ろしてテーブルのセットアップ、夜はモップをかけるし、キッチンだって最低限には磨き上げねばならず、トイレの掃除も忘れてはならないし、ゴミだってたまるし、食事のたびに「あれが足りない!これをもっと!気が利かないわね、みんなが好きな物はもっとたくさん用意してなきゃ」など、お客さんの暴言にも耐えねばなりません。あのですね、お客さん。予算というものがあるのです。学校は営利企業ではないので、お支払いいただくお食事料金に見合った分しかご用意できないのですよ。

食事はいつもバイキング式ですが、大人ばかりのグループでも、先に来た人が好きなものをたくさん取ってしまって遅く来た人の分け前がないということがあります。大人なのに食事は子供料金で注文するグループもあります。そうするともちろん料理の量は少ないのですが、いざ食べるときになるとそういうことは忘れてしまうもので、足りない足りないと苦情が出たりするのです。人間はやっぱり食べ物となると弱いものです。

これは20名様のおやつです。イベントがあるとスタッフも食べ物にありつけますが、それは時間が許せばという条件つきです。休憩を取る暇もないほど忙しいときには、せっかく残り物があってもそれどころではないことになります。今日などは11時間の労働で、ディナーの後に立ったままポテトサラダ少々を食べただけでした。おいしかったのですが、ガソリンスタンドで燃料補給をしている感じです。
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忙しいとは言っても、やっぱり森の中の仕事だと敷地内を移動するだけでも休憩になります。今日は鹿を見ました。これだけ近付いてもあんまり怯えた様子はありません。
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でも、せっかくのお食事中に人間がじろじろと見るのは鬱陶しかったのでしょう。めんどくさそうに森の中へ去って行ってしまいました。鹿さん、ごめんね。
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ディナーが終わって一区切りついたとき、シェフが「今日はさすがに忙しかった、一瞬仕事が嫌になった」と言って本日の状況を図解してくれました。今日のような日は「バスの下になってる」というのだそうです。シェフ先生によれば、忙しさには4段階あります。1、バスに乗っている(時間に余裕があって気持ちもゆったりして働ける)から始まり、2、バスを追っかけている(やや時間に追われている)、3、バスの前を走っている(予定に間に合わないかもしれず、かなり慌てている)、4、バスの下になっている(予定の時間に間に合わなくて「こんな仕事辞めてやる」と思っている)というものです。今日はほんとに私も気分はバスの下敷きでしたが、シェフよ、どうぞ辞めないでくださいね。
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by ammolitering6 | 2013-08-21 15:36 | Comments(4)

豚の秘密とご主人の孤独

豚さん一家のおうちはこちらです。
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ちゃんと表札もついています。ご当主のキャピトル君のお名前です。
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おうちの中には奥さん方の名札もあります。ミス・ピギー(なぜかミセスではないのです)と、、、
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ウィルマさんです。どの表札も年季が入ってますね。豚の寿命は大事に飼えば15年くらいになることもあるそうですが、実はここの豚たちはそれほどの年ではありません。古びた名札の謎は何でかというと、ここの豚たちは代々同じ名前で呼ばれているからなのです。つまり、雄豚はいつもキャピトル、雌はいつもミス・ピギーとウィルマと呼ばれます。ここは学校なので生徒たちが修学旅行でやってきます。そして豚たちを可愛がって帰っていきますが、次の年にまたやってくるまでに豚が死んでしまったりします。そのときに名前が変わっていると、「あの豚はどうなったの?どうしていないの?」という騒ぎになるのです。こうしておけば、キャピトルもミス・ピギーもウィルマも、いつだって元気です。ミス・ピギーのだけは下に別の名前があった痕跡がありますが、多分、この豚の名前が変わったときに騒動があったのでしょう。そういうわけで、彼らは知る人ぞ知る不老不死の豚たちなのでした。

そういえば昔、近所の家ではいつもジョンという犬を飼っていました。子供たちが子犬を拾ってきてはジョンと呼んで可愛がり、大きくなって可愛くなくなったら家の大人が保健所に捨てに行くということを繰り返していたからです。それも一種の不老不死とは、、、言えませんね、やっぱり。
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夕方、懲りずにまた鳥を見に行きました。レンジャーのおじさんが鳥小屋に餌を入れて、「ご飯だよ~、家に帰る時間だよ~」と言って鳥たちを追い込みます。一番乗りは七面鳥のご主人、後に各種の鴨の皆さんが続きます。ここにいる鴨の一種は顔に変な赤いのがついていて、私はこれが雌の七面鳥なのかと思っていたのですが、実は七面鳥はこの雄一羽だけなのだそうです。前は雌が4~5羽いましたが、死んでしまいました。

七面鳥は鶏と一緒に飼うと病気になってしまうそうです。じゃあ鴨とならいいのかというと、そうでもないらしいのですが、スペースなどの関係で今はとりあえずこうするしかありません。そうだったのか、ご主人、かわいそうに。。。そう思って見ると、雑踏の中にいる彼の孤独がしみじみと伝わってくるような気がします。尻尾の羽根がぼろぼろになっているのも、病気なのか寂しさなのか。。。これからはちょっと離れたところから七面鳥を可愛がってあげようと思いました。
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by ammolitering6 | 2013-08-20 10:51 | Comments(0)