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若者のワークショップ3

最後に、できあがったイラストに盛り込まれたたくさんのアイディアに評価を加えました。
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こんなふうな表が用意され、アイディアごとに「ぜひとも実現しよう!」というのから「ここには向かないと思うよ」というのまで、自分の意見を表明していきます。これによってアイディアの優先順位が決まります。
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今回のワークショップでできた絵をご覧ください。どれもシンプルな線で的確にテーマを表現してあります。
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この絵には私のアイディアも入っています。路面電車に乗ってる、というものです。
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実はここにも、、、負の遺産である陸橋を再利用して縄梯子とか滑り台とか作ろう!というアイディアなのですが、突拍子もなくてももしかしたら実現するかもしれません。空中ケーブルもいいかも、と思ったりしています。
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最後に市役所の人たちがやってきて若者たちの間に座り、さらにかなり長いこといろんな意見に耳を傾けていました。面白いなと思ったのは、「あなたのフェイスブックにバンクーバー市が入ってたら、友達ステータスはどんなのになると思う?」という質問でした。なるほど、現代の若者の考えを知るにはこういう工夫も必要なのね、と思います。若者たちは、「そうね、親友かな、やっぱり」とか「たまに嫌いになってもやっぱり別れるに別れられない恋人」とか、それぞれに自分なりの愛を語っていました。こういう機会を得た若者たちは、ここを生涯自分の街として愛し続けるのだと思います。バンクーバー市役所のこういう取り組みを覗くことができて私も幸せだったなと思います。お招きいただきましてありがとうございました。
by ammolitering6 | 2013-06-30 12:41 | Comments(0)

さてさて、とうとう2つ目の写真サイトも一杯になってしまいましたので、「写真サイトの続きの続き」なるサイトを作りました。これは実はずっと前にロシア語の勉強のためにひっそりと作っていてほったらかしていたものです。かつて私にもロシア語を勉強しようという意思はあったという記念碑的というか遺跡のようなサイトです。この度、こうして発掘して新装開店することと相成りました。

それにしても、何度「今度こそ」と思ってもロシア語の勉強は続けられなかった一方で、何てことない日々の写真日記だけはこうして3つ目に至るまで続けることができました。なんと、2007年8月に始めていますので、もうすぐ丸6年になります。クッキーが焦げた!とか、道端にキノコが生えていた!とか、それがどうしたというようなことばっかり書いてますが、それでもなぜか見てくださる方がいらっしゃいます。皆様の温かい関心を有難く思っています。時折の暇潰しにこれからも覗いてみてください。

それでは都市計画ワークショップの続きと参りましょう。場所が場所ですので主催は市役所、後援はVanCityというバンクーバーに根ざした銀行です。ワークショップを実際に行うのは、お馴染みスタンレー・キングさんとコ・デザインのスタッフです。
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市役所の中に入ると、都市計画のための模型がたくさん置いてありました。
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今回のワークショップは、市民の声を積極的に聞こうという取り組みの一環です。そう、この前から開発反対運動などもあって険悪な雰囲気でしたが、一応市役所の人たちも一生懸命にやってはいるのです。
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ワークショップには3つの決まりがあります。1、「私たち」ではなく「私」と言う。自分の意見や気持ちだけを述べること。他の人の意見を代弁しようとしてはいけません。2、問題があるように思えても、その解決策を見出そうとしないこと。3、他の人の意見を非難しないこと。これはワークショップに限らず他のどんな場面でも大切なことだなと思います。
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今回は、高校生くらいの若者を中心に、男女半々ずつおよそ30名の出席者がありました。せっかくの土曜日の午後にバンクーバーの未来を語り合おうとしてボランティアで集まった彼らは、ほとんどが聡明で熱意ある頼もしい若者たちです。おばさんは「今時の若者は偉い」と感動したのでした。ワークショップの進行係も学生らしい若者たちです。

まず、参加者は皆、名札をつけます。アーティストの人が私の名札を書いてくれました。ごくカジュアルな開会の挨拶の後は、思いがけぬ展開がありました。「皆さん、周りにいる誰か知らない人に挨拶してください」という指示が出たのです。えーと、と何だかどぎまぎしてしまいますが、周りの若者たちはごく気軽に互いに自己紹介して雑談を始めたので、おばさんがシャイでいるわけにもいきません。手近な若者を捕まえてぎこちない会話をしました。

しばらくすると、追い討ちをかけるように次なる指示が出ました。今度は、今話している相手をさらに誰か知らない人に紹介しろ、というものです。やめてくれ、と思いますが、一応頑張りました。カナダではこうして若いうちから知らない人と互いに雑談をする訓練をするのですが、これは大人になって社会で生きていく上でとても役に立つ訓練だろうなと思います。

続いて、市役所の人がサマードレスにスリッパといういでたちで現れて挨拶をしました。市民からは市が全然市民の声を聞いてないというような苦情が出るが、取り組みはしている、若者たちにもそれを知って欲しい、そしてソーシャルネットワークでも何でも使って積極的に関わって欲しい、市政にも、そして市民同士でもだ、という内容です。巨大な都市バンクーバーでは、市民がすぐ近所の互いの人々をほとんど全く知らないということが問題になっています。それは普段は別にそれでもいいのですが、いざ大災害などの緊急事態になると、途端に脆さとして表面化します。留守をするときは互いに鍵を預けられるような関係が理想だ、そのために市は努力しているので、若い皆さんにも協力して欲しい、という訴えに若者たちが耳を傾けました。
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今回のワークショップは、具体的な開発予定地に関するものではなく、もっと漠然と「未来のバンクーバーの姿を一緒に考えよう」という主旨で開かれました。しばらく先の未来で、あれこれの問題はすべて解決したと仮定して、理想の街バンクーバーで自分は何をしているだろうか?頭の柔らかい若者たちにそれを想像してもらって、これからの都市計画のガイドラインにしよう、という試みです。同時に、こういうイベントに参加することで若者たちに市政に参加する意識を持ってもらい、責任感のある市民を育てようという試みでもあります。ワークショップでは日頃会う機会のない本物の都市計画者や建築家に会って話ができるので、意欲ある若者たちにとっては刺激的な機会でもあります。

ある高校生の男の子は、やがては環境政策の勉強をしたいと語ってくれました。コ・デザインのワークショップに参加するのは2回目で、他の分野でもとても効果的な手法だと思うのでしっかり学びたい、と言いました。また、他の男の子は数年前のコ・デザインのワークショップを覚えていて、そのときに住民から出たアイディアがその後の政策の変化によって実現しなかったことを嘆いていました。そして、「でも、これから僕らが実現させてみせる」と言って理想に燃える笑顔を見せました。彼らの純粋な意欲にふさわしい現実が現れることを願ってやみません。
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5分くらいでたくさんのアイディアが出ました。これは後からもっと増えました。
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皆でリストの周りに集まりました。このあと、アイディアは暮らし・循環・文化という漠然とした3つのテーマに分けられました。なんでこんなに漠然としているのかというと、今回のワークショップにはアーティストが3人しかいなかったからです。いつもはもっとたくさんいるのです。

アーティスト一人あたり10人くらいに分かれて、アイディアの話し合いと描画が始まりました。書記も一人付いて、皆の発言を記録します。私は「循環」がテーマのグループに入りましたが、「理想のバンクーバーでの暮らし」のたくさんの側面が3つに分けられるはずもなく、話し合いは何だか雑然とした様子で始まりました。ワークショップ全体のテーマが「市民参加」だったことから、経験20年のアーティストも自分の意見を述べて話し合いに参加しました。

テーマの一つとなったのはバンクーバーのダウンタウンから延びている陸橋です。これは昔の政権が公害のひどかった地域から市内の真ん中を通って高速道路を通そうとしたときの名残で、今でも醜悪な化石のような扱いを受けています。しかし取り壊すには莫大なお金がかかるし、まだ老朽化もしてないし、どうしよう!?という困り物なのです。こういうことを私は正直言ってあんまり知らなかったし、自分が高校生の頃には絶対に地元のそんな問題は何も知らなかった自信がありますが、今日参加していた若者たちは皆ほんとによく知っています。陸橋の横を通る鉄道が大きく上下していることなど、細部まで詳しいのです。びっくりしました。

若者たちは、ほとんどは礼儀正しく手を挙げて発言の機会を待ちましたが、中には急に喋り出して延々と支離滅裂に喋る子もいました。退屈の余り携帯電話を触り出す子たちがいたほどですが、こういう場合は文化的に温厚で辛抱強いカナダ人たちは、彼の暴走を止めようとしません。じーっと待って、穏やかに穏やかに話題を変えようとします。私だったらそんなに迷惑な人は「黙りなさい」と言って黙らせるけどなあ、と思います。
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私のグループのアーティストは建築家のクリストファーさん。キングさんのお弟子さんの一人です。自分の理想はキングさんだ、と語ってくれました。ご高齢のキングさんにとって、こうして技術と理念を引き継ぎたいと願う人がたくさんいるのはほんとに嬉しいことだろうなと思います。
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話し合いと描画の後は、市役所が用意してくれたピザを頂きました。
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ベジタリアンのも用意してくださっていました。
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クッキーもあります。飲み物はバンクーバー市ご自慢の水道水でした。皆で一緒に何かを食べるというのは、コ・デザインのワークショップの大きな要素です。いつも必ず何かしら用意してあるのですが、これは「共に食べる」ということが人間の社会的な本能に強く働きかけるからです。「俺の寿司が食えねえって言うのか」というように、敵意があると共に食べるということはしないものですし、逆に言えば共に食べることで一体感が強まるものでもあるのです。
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by ammolitering6 | 2013-06-30 11:26 | Comments(1)