この同じ建物の2階は当時の空軍の偉い人の事務所でした。建物を移転したときに中身は全部捨てられてしまったので、古い写真を元に寸分違わず再現したのだそうです。どこから見てもアンティークそのものの部屋なので、ここでもやっぱり完璧主義なイギリス人の執念を感じます。
暖炉だけは古いものをそのまま持ってきたそうですが、建物をまるごと解体して移転するときって、この場合はどこまでばらばらにして持ってきたのでしょう?
テーブルや椅子をはじめ、こういう小物もすべて写真をもとに作ったもの。昔の偉い人が優雅に重厚に重要な仕事を執り行っていた様子が何となく分かるような気がします。
この手書きの紙も再現したのかな?そういえば、今ではカナダの学校では筆記体は教えないのだそうです。
外に出ると青空が見えて、ロンドンとも思えぬお天気です。
これは駅までの道で見かけた建物。非現実な感じがありますね。晴れてるからいいけど、これでどんよりと曇っていたらかなり陰鬱な建物かもしれません。そしてロンドンはたいていいつも曇っているのです。
帰りも地下鉄です。これは地下鉄の通路で、こんなところまでチューブ状になっています。考えてみれば地下だと土の重さがあるので、こういう形が一番強くていいのかもしれません。
ホテルの近くの中心地に戻ってきて、今日もやっぱりちょいとお茶にしました。ロンドンには小洒落た食材店がたくさんあり、これでなぜ料理がこれほどまずいのだろうかと不思議でなりません。このお店は調味料などの食材やデリ(惣菜)の他に、素材にこだわったらしいパンやお菓子も置いています。
ほらね~、各地から集めた選り抜きの調味料などが、この棚だけでもぎっしり並んでいて、他にも店内のあちこちにこういう棚があります。本当に、これだけ揃ってるのになぜ、どうしたら次から次へとまずいものを編み出せるのでしょうか?
例によってカプチーノを頼み、ロンドン最後の日だし、と思ってお菓子も食べてしまいました。某氏のはチョコレートのカップケーキ、私のはアーモンドケーキの上にラズベリークリームが乗ったものです。色がとてもかわいいので、それに釣られてしまったのですが、滅茶苦茶に甘くて食べられたものではありませんでした。塩味にも甘みにも、イギリス人というのはどうしてこう頓着しないのでしょうか。すぐお隣にフランスがあるというのに、なぜ、どうして???
イギリス政府に提案いたします。イギリスで料理を仕事にしようという人には国費でフランスの料理学校への留学を義務付けるのがよろしいかと思います。どうぞ前向きにご検討くださいませ。
しかし某氏はそんなイギリス料理が大好きです。この日の夕食はまた別のパブのレストランに行きましたが、彼はそこで出てきたこの、、、何と言うか、ホーローの器に何かの煮たのと羊の骨付き肉を突っ込んで上にマッシュポテトを乗せたものに大感激していました。大胆というか、雑というか、これぞイギリスという料理ではあります。
私はもうイギリス料理は見たくもない気持ちだったので、野菜の盛り合わせだけを頼みました。これは冷凍らしいグリーンピースを茹でたのと茹ですぎのニンジンと、それほど茹ですぎではないネギ、という見た目そのままのものです。塩味はついてないので、テーブルにあった塩を振りかけて食べました。グリーンピースは新鮮な味でおいしかったです。
みなさん、イギリスに行くならいろんな面でそれなりの覚悟が必要だということがお分かりいただけたでしょうか。ただ、公正を期すために付け加えますなら、「2017年世界のベスト・レストラン50選」にはロンドンのお店が3店も選ばれているので、みなさまの懐事情次第ではロンドンでも本当においしい料理が食べられるのだと思います。(ベスト50のお店では、前菜、メイン、デザートと頼めばドリンク抜きでもお一人様3万円は下りません、念のため。)
空軍博物館ではイラスト付きのふきんを買いました。
入場無料の博物館ではたいていどこでも、寄付のつもりもあって何かしらの買い物をしました。これは空軍博物館のギフトショップの片隅にひっそりと一枚だけ売れ残っていたスカーフ。たまたま見つけたのです。もともと60ポンドだったのが30ポンドになり、それでも売れなかったので15ポンドになり、という人生を辿ったスカーフで、ロンドンの地図が描かれています。そういえば地図というのは空から見た街の様子ですね。
私たちが泊まったホテルの場所は、左下のこちらです。
それからこれは帰りに駅の本屋さんで買った迷路の本。なぜそんなものを買ったのかというと、私はけっこう迷路パズルが得意じゃなかろうか、という気がするからです。それが単なる気のせいか、もしかしたらほんとに天才的なのかは、いずれ判明することでしょう。
夜、ホテルの部屋ではストーンヘンジに関する番組を見ました。いろいろと学んで、そうだったのか~!と思い、すぐに忘れてしまうのが悲しいところです。