ロンドンに行きました 3日目 8

Tさんの観光案内もさすがに終盤に差し掛かりました。教会のあとはだんだん田舎のほうに入っていきますが、もともと十分に田舎なので景色はあまり変わりません。ただ、観光客に大人気のエリアは抜けたらしくて、車はずいぶん減ってきました。
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林を抜けて小高いところに来ました。菜の花畑の向こうに池が見えるのは、実は貯水池だそうです。
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この丘はアイド・ヒルと呼ばれ、イギリスでも一番最初の頃にナショナルトラストの管理に入ったところです。ナショナルトラストは別にお城ばっかり集めているわけでもないので、個人の管理下にあった美しい自然の土地をそのままの状態で守るために、こうして特に歴史的建造物などない自然の丘陵があったりします。こうすることで、所有者が管理できなくなって手放した何かしら貴重な土地が開発されてしまうことを防ぐことができるのです。
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このアイド・ヒルは、Tさんが生まれ育ったところでもあります。ナショナルトラストになっているこの森は幼いTさんやきょうだいたちの遊び場でした。明るい森の下草は今はブルーベル(ヒヤシンスの一種)が一面に咲いていて、幻想的な景色を作り出しています。これを見せたかったのよ、とTさんは懐かしげにおっしゃいました。ナショナルトラストのおかげで、今もこうして80年前とほとんど変わらない景色が残っているのです。
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だんだん日が傾いてきましたね。そろそろ夕食時なので、どこか郷土料理の食べられるパブに行こう、ということになりましたが、ここならどうだろうと行ってみたこのお店はぎっしり満員で、「予約はありますか?」と聞かれました。そそくさと退散しましたが、Tさんは「パブに予約なんて、昔は考えられなかった」とこぼしていらっしゃいました。
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次なるお店はこちらですが、これは駐車場のある裏口から見たところです。また観光地に近くなってきたので歩道のない細い道を車がびゅんびゅん飛ばしていて、命がけで道を渡って表から撮る勇気はなかったのです。

ここは一階がパブ、二階がレストランで、やっぱり予約はあるかと聞かれましたが、二階には余裕があったので入れてもらえました。
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古民家風のつくりですね。
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壁には聖ジョージとドラゴンの絵。これはイギリスの建国神話のようなお話で、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治したように、聖ジョージ様がドラゴンを退治してどうのこうの、だからイギリスはすばらしいのだ、というような内容であるようです。したがって、イギリス中のあっちこっちに「聖ジョージ」とついたパブやらホテルやら道やらがあり、牛若丸並みに人気のあるお方なのです。ドラゴン、ただいるだけで退治されてかわいそうに。。。
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メニューはいわゆるパブ料理というのではなく洗練された現代風の顔ぶれになっていて、ちょっと拍子抜けでした。これはさくさくしたパイの土台に焼いた夏野菜を詰めてレタスなどで飾ったもので、ペスト(バジルソース)とバルサミコが添えてあります。かつてのイギリスであれば正体も知れぬほど煮込まれた気の毒な野菜シチューになってるはずなので、ずいぶん様変わりしています。

しかし味付けのほうは、うーむ、、、ペストとバルサミコって、無理があると思うのです。せめてお皿の半分半分に分けておいてあればよかったのに。。。葉野菜など新鮮で材料は問題ないのに、どうしてこうまずくするかね、と思えるところがやっぱりイギリス料理なのかもしれません。

そういえば、某氏はタップの生ビールを頼んでいましたが、味見させてもらったらぬるくて、そういえばイギリスのビールはぬるいんだったと思い出しました。瓶入りのだと冷やしてありますが、タップだとぬるくて泡が少ないのがイギリス風で、泡をできるだけ少なく注ぐための方法を工夫して名人芸に達している人たちもいるそうです。

一つどうも後味が悪いのは、このパブに限りませんがイギリスでは黙って水に3ポンドくらい取られることです。だいたい500円くらいです。3ポンドですよ、と最初に一言言ってくれればいいのに、と思うのです。私はレストラン関係の仕事もしているのでレビューサイトに目を通していますが、カナダでも水にお金を取るところが増えてきて、でもまだそれほど一般的ではないので、ちゃんとあらかじめ料金を言わずに取った、もう二度と行かない!と激怒している声が多いのです。

また、イギリスではレシートを見ると「任意の」チップ10%なり12%なりがあらかじめ計上されている場合が多く、あらかじめ請求しておいてどこが任意だ、と私は思うのです。嫌です、この10%を差し引いてください、と言ったらどうなるのかな?幸い、どこに行っても接客は割とフレンドリーで、このパブでも根っから地元育ちという感じの若者たちが働いていて、なんだかほっとしました。ロンドンではサービス業の7割くらいが東欧その他からの移民に占められているそうですが、今回の私たちの経験からは9割以上じゃないかという感じだったのです。
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一階のパブのところには犬を連れてきている人がいました。犬は地下鉄にもそのまま乗れます。
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Tさんと駅でお別れしてロンドンに戻ります。チェアリングクロスの駅を降りてから、某氏が「橋を渡ろう」と提案しました。幸いそれほど寒くもなかったので、夜景を見るにはぴったりです。これは橋へ向かう途中の路地。人気のパブがあるのでしょう。
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何と発音するのかよく分かりませんが、たぶんハンガーフォード橋。階段を上ります。
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観光名所なので細い橋は混雑していますが、お構いなしに橋のど真ん中を占領して、三脚を立ててドレス姿の撮影会をしている人たちがいました。
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橋の上から見るビッグベンと大観覧車。この観覧車は「ロンドン・アイ」、ロンドンの目と呼ばれます。
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遊覧船が通ります。今回、何人もの人にこの遊覧船を勧められて、私も遊覧船は好きなので乗りたかったのですが、天気が悪くてとてもじゃないけど乗る気になれなかったのです。残念ですが、またいつか機会があることを願いましょう。
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橋の反対側に着いたら、この遊歩道を歩きます。
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観覧車。30分かけてゆっくり回るのだそうです。
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行き行きて、次の橋のところにやってきました。トラックを使ったテロ事件が記憶に新しいウェストミンスター橋です。花など捧げたところがあるかなと思っていましたが、特に見つけられませんでした。テロには屈しない、ロンドンは通常営業、と首相がおっしゃてましたが、実際その通りで、あんな悲惨な事件があったと知らなければ全く分からない感じです。
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9時になるとビッグベンがキンコンカンコ~ンと歌って、それからボ~ン、ボ~ンと鐘が9回鳴りました。ビッグベン、、、まだデジタル時計にはなってませんね。その昔、BBCがエイプリルフールの冗談でビッグベンがデジタルになるから古い時計板を競売にかける、と放送したことがありました。それ以来、私はビッグベンがほんとにデジタルになるのをずーっと待っているのです。
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by ammolitering6 | 2017-05-10 08:24 | Comments(0)