ツートンが卵を産みました

昨日の夜、ツートンがまた上を目指していたので、そろそろまた産卵するのかなと思っていました。時期になると、雌は数日おきに産卵するらしいのです。でも何時になるか分からないし、また変なところに産むかもしれないし、と思って、遅いのでもう寝ようと思って布団に入っていました。

すると、12時を10分ほど過ぎたころ、某氏が「すぐ来い!」と言って真剣な様子で呼びに来ました。何だろうと思って行ってみたら、ツートンの産卵が始まっていたのです。これは一番最初に見たときの写真なので、たぶん、12時ちょうどくらいに始まったのだと思います。
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壁にくっついて、頭を左側にぐーんと寄せて、右のところから一つずつ産んでいきます。卵は下から出て、ゆっくり、ゆっくりと押し上げられるようにして上っていって、先に産んであった卵の塊にくっつきます。そして卵の数が増えていくと、ツートンはじわじわ、じわじわと、まるで花びらが開くような速度で下りていきます。

5匹の中でツートンが殻の傷みが一番激しいのですが、やっぱり卵を作るのにたくさんのカルシウムを使っているのでしょうね。渦巻きの最初の頃の殻の傷みは、かつて環境の悪いところに住んでいた頃の名残です。でも、オレンジ色の濃い新しい部分で表面が剥がれているのは、割と最近の問題なのです。
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横から見ると、ツートンの体が盛り上がっているのが分かります。卵はこうしてほぼ垂直にのぼっていくのですが、これはやっぱりツートンの体がじわじわと押し上げているのだと思います。体の色も青黒いような感じに変わっています。
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下のところにたくさんの卵が控えているのが見えます。これが一つずつ膜の下から出てきて、一定の速度でのぼっていきます。一つがのぼり終わるのに1分弱かかります。
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水槽に取り付けた産卵用の壁で産卵しています。水面からの高さは一番高いところで25センチくらいです。卵がずり落ちて水に浸からないようにと思ってプラスチック板をセロテープで貼って、水槽の下には間違ってツートンが落ちたときに怪我をしないように布巾を置きました。
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都会のアパートのテーブルの上の水槽で、こうしてタニシが卵を産んでいます。
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かなり眠いのですが、初めてうまくいきそうな産卵なので最後まで見届けたいと思い、ずっと起きていることにしました。たぶん2時くらいには終わるだろうと思っていたのです。
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だいぶ増えてきましたね。ツートンは小さいし、たぶんこれくらいで終わりでしょう。
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ところがなかなか終わる様子がなく、夜がしんしんと更けていきます。
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スピードを緩めずに産み続けるツートン。こんな小さな体のどこにこれだけたくさんの卵が入っていたのでしょうか。
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水槽を見ると、白ちゃんと思しき雄が大きなタニーちゃんとの交尾を試みています。最近、白ちゃんとみどりちゃんと大きい白ちゃんの区別をつけるのが難しくなってきているのです。

その理由はみんなが大きくなってきたからというのもありますが、白ちゃんと緑ちゃんの苔がひどくて本体の色が分かりにくいというのもあります。そろそろまた苔取りをしなきゃいけませんが、歯ブラシだと刺激が大きいので、マイクロファイバーの布巾などで試してみようかなと思っています。
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ツートンは力を振り絞って頑張り続けますが、、、
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4時近くになるとさすがに卵を押し上げるスピードが緩み始めました。卵はまだ残っているのですが、ようやく押し出しても上に上げるのが難しいのです。壁につっついている力もなくなって、細くなった体が落ち始めました。
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最後の一塊を体の上に乗せたまま、とうとう滑り落ちました。
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ここまで、丸々4時間です。
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産卵用の壁と水槽の壁の境目にはガラスの厚み分の段差(?)があり、ツートンはそこに引っかかってしまいました。4時間も水の外にいて体が乾いているし、体力も限界なので、もはやここから自力で離れることができません。このままでは危ないかもしれないという気がしたので、スポイトで強めに水をかけて落としました。
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無理に引っ張られた形のまま死んだように落ちたツートン。。。
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ほんとに死んでしまったのかと不安になりましたが、しばらくするとちゃんと体を丸めて転がりました。
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ここで4分かかっています。引っかかったままだったら本当に危なかったかもしれないので、最後まで見ていてよかったです。タニーちゃんたちのご飯の時間はとっくに終わっていましたが、ツートンが元気になったらものすごくお腹が空くはずだと思って、水槽に食べやすい小さめのごはんを入れて、私もようやく寝に行きました。

産卵のシーズンはこれからも続くので、あの段差を何とかしなければいけませんね。
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翌朝、というのは今朝ですが、遅く起きて水槽を見るとツートンはもうおきていて、さっそくみどりちゃんがツートンに乗っかって交尾をしていました。みどりちゃん、やめなさい、ツートンがこんなにやせ細っているのが分からないのですか?

本当に、ツートンはすっかり細くなって、口のところなど特にげっそりとして、一目みて私はぎょっとしたのです。今日はその後ある人と会って、その方が「タニシは簡単に増えるからねえ」とおっしゃったのですが、決してそんなことはありません。確かに卵の数は多いし、全体としてはどんどん増えていきますが、一匹一匹の雌の努力を見れば、本当に命を削って搾り出すようにして産んでいるのです。

たまに6~7年生きるものもあるそうですが、普通はタニシの一生は飼育下でもせいぜい2~3年です。それが4時間かけて産卵を続けるというのは、人間であれば一週間くらい出産し続けるくらいの計算になります。これはまあ、単純に計算して比べてもさすがにあまり意味はありませんが、ツートンがどれくらいくたびれたか、ほんの少しだけ分かる気がします。
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今日の卵の様子。乾いた粘膜は糊のような役目を果たすので、しっかりくっつくのだそうです。うっかり触って壊したり落としたりしたら怖いので、触っていません。
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でも近づいて見ると、卵の一部は空になってしまっています。タニシの卵は死にやすくて、孵った後も半分くらいがとても小さいうちに死んでしまうと聞いたことがありますが、こういうのを見ると納得しますね。
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水槽に入れておくと白ちゃんとみどりちゃんが一日中ツートンを狙うので、シェルターに避難させました。
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ツートン、ここでしばらくゆっくり休んで心静かにご飯を食べて、体力を回復させようね。がんばったツートン、えらかったね。
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Commented by みち子 at 2017-04-03 23:55 x
産卵に4時間もかかったんですね。こんなに沢山の卵を産んで体の栄養をほとんど取られちゃったでしょう。どの位が孵って生き延びるのか、この先 心配と楽しみが半々でしょう。4時間 産卵したツートンも大変だったけど それを記録した葉子さんも大変でしたね。

私は 動物の生態の映画を Netflix でよく見ますけど、あらゆる動物は、テリトリーと食べ物の確保と、雌をめぐる戦いと、子育てと、それらだけに全エネルギーを使ってます。これに比べると人間はとてもいい加減ですね。
Commented by ammolitering6 at 2017-04-04 02:14
ツートンはたったの一晩でげっそりとやせ細りましたが、もともとの体の大きさと卵の量を考えると納得します。いったいどこにこれだけ入っていた!?と思うのです。

寝ずの番も大変でしたが、見守っていてほんとに良かったです。でも、これからはしないかな。

人間は、、、たしかにそれは言えますね。動物は繁殖が終わると人生もだいたい終わりますよね。人間の寿命も子育ての終わる50歳くらいで終わるのが自然なのかもしれません。
by ammolitering6 | 2017-04-03 16:37 | Comments(2)