ウクライナの歌声

昨日はチョコレートのトリュフをたくさん作りました。ダークチョコレートのと、バナナとクラッカー入りの2種類です。材料にした大きな板チョコをくださったSさん、どうもありがとうございます。トリュフはすごく簡単に作れる割にあまり作る人もいないようで、持ち寄りパーティーなどに持っていくと大好評です。「とっても難しいのよ、私だからこそ作れるのよね」くらいに言っておいたほうがいいかもしれません。

自分でも作ってみようと思われる方のためにレシピをご紹介しますと、材料はチョコレート300グラム、生クリーム4分の1カップ(1カップは250cc)、バター大さじ1、外側にまぶすココアのみ。作り方は、まず最初にチョコレートを刻んでおき、生クリームを沸騰直前まで温めた中に加えて溶かします。そこに室温にもどしておいたバターを入れて混ぜます。これを多少冷やして扱いやすくして、手で丸めてもいいし、型に流して切ってもいいし、要するに適当な大きさにしてココアをまぶせばできあがりです。型に流すなら、取り出しやすいように下にラップを敷いておくと便利です。
ウクライナの歌声_a0172884_01230528.jpg
さて、その大量のトリュフを携えて、お馴染みウクライナ会館に参上しました。
ウクライナの歌声_a0172884_01204516.jpg
昨日はここでこちらのCDの発売記念コンサートが行われたのです。バンドの大将は私の参加しているウクライナコーラスの指導者の方なので、コーラスのメンバーはほぼ強制的に出席しました。チケットは20ドルですが、お茶菓子を持ってくるならタダにしてあげよう、という裏取引が行われたので、私はそれに乗ったというわけです。
ウクライナの歌声_a0172884_01205554.jpg
こちらがウクライナ会館の内部。体育館みたいなところですね。今宵は200人弱のお客さんが集まりました。ウクライナ会館はロシア会館と違ってもっと健全に運営されているので、いろんな文化活動が活発に行われています。
ウクライナの歌声_a0172884_01210953.jpg
こちらのお嬢さん方は前座で、たぶん全員ウクライナ系カナダ人だと思います。澄んだ美しい声で東欧各地の民謡をアカペラで歌う歌手の人たちなのです。ポーランド、ウクライナ、ロシア、アルメニア、マケドニア、クロアチア、ボスニア、そしてチェチェンなど、いろんな国の歌です。古い楽譜から取った歌の他にも、実際にウクライナに行ったときに大道芸人が歌っていたものを採取したり、バンクーバー在住のチェチェン人に歌ってもらって採取したりと、民俗研究的な活動も行っています。

歌の内容は様々ですが、恋人の戦死の報を受け取った娘の嘆きの歌や望郷の歌など、やっぱりねと思うようなものが多いようです。古い民謡に混じってロシアのポップソングも1曲入ってましたが、安っぽいメロディーのそれを一緒に(ハミングで)歌える私も相当かぶれてるなと我ながら思います。それにしても、戦死の知らせは一報を受け取れるだけでもマシなほうかもしれませんね。昔から、出征してそれっきりということも多かったことでしょう。
ウクライナの歌声_a0172884_01212944.jpg
コンサートの様子はいろんな機材で本格的に記録されます。
ウクライナの歌声_a0172884_01213909.jpg
前座の人たちの歌の後はお茶の時間です。持ち寄りの軽食が並んだ中に私のトリュフもあります。みんなたくさん食べてくれたでしょうか。実は私はタダで貰ったスターバックスのハーブティーも寄付して恩を売ったのです。
ウクライナの歌声_a0172884_01215217.jpg
さて、真打ち登場です。向かって右から3人目、座って膝に楽器を乗せている人がコーラスの指導者です。左から1人目と3人目は男性で、楽器を演奏するだけで歌は歌いません。4人の女性は揃いも揃って大変パワフルで、どちらかというとかなり軟弱に見える男性陣を完全に圧倒しており、ステージはあたかもアマゾネスの戦士たちとか弱い家来を見るかのよう。。。

鈴を鳴らすような前座の娘さんたちの歌声とは全く違い、このおばちゃんたちの声はまるで魔女たちが地獄で気勢を上げているみたいな感じです。誰1人としてマイクは必要ないのに使うものだから、音量も大きすぎるくらいです。なお、4人のうちの1人はまだおばちゃんと呼ぶにはちょっと早いのですが、そのうちに恐ろしいおばちゃんになるのは確実です。

このコンサートは初期の東欧系移民たちに捧げるもので、強いウクライナ訛りで喋る年寄りたちの話し声が要所要所で流れて雰囲気を作っていました。歌の内容はやっぱり陰鬱なものが多いようで、虐殺がどうしたこうした、最後の審判がどうの、といった具合です。それをいかにもおどろおどろしい声で歌うので、怖いです。中には妻に暴力を振るう夫の歌もありましたが、逆ではありませんか、と訂正したくなるほどでした。それにしても、どうもこう、東欧の歌は不気味で怖いものが多いですね。それもアラビアあたりに近くなればなるほど禍々しさが増すような気がします。西欧人が東欧人を怖がるのも分かるように思えるのです。
ウクライナの歌声_a0172884_01222661.jpg
なお、指揮者のおばちゃんが使っているのはハーディガーディという変わった楽器で、ハンドルをぐるぐる回しながら鍵盤や弦を操ると、いかにもあの世にご招待というような不気味な調べが奏でられます。


名前
URL
削除用パスワード
by ammolitering6 | 2016-04-04 02:12 | Comments(0)

写真サイト3個目です。


by ammolitering6