20年前のシリア

韓国に帰省していたEちゃんが戻ってきて、こんなお土産をくれました。Eちゃん、どうもありがとう。でも読めない、、、英語の表記を探してみたら小さく隅っこのほうに書いてあって、炒ったソバの実だそうです。ふーむ、ということはソバ茶にできるのかな?麦茶と似たような味だったでしょうか。あとで試してみようと思います。
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近所のカフェでKouign Amannという焼き菓子を買いました。何と発音するのだろうかと思ったら、「クイニーアマン」だそうです。ウィキデピアによりますと「フランスのブルターニュ地方における伝統的な洋菓子の一種、一般的に外側は固めの食感で香ばしく、内側は甘味だけでなく塩気も感じられるものが多い。フランスではブルターニュ産の塩バターを用いる」とのことですが、1860年代頃から存在しているのに、ここにきて急に北米で脚光を浴びているのだそうです。今クイニーアマンが熱い!などの新聞記事さえありました。

こういう情報に常にアンテナをはりめぐらせているCちゃんが「これよ、これ!絶対試してみて!」と言うので、それじゃあ、と言って買ってきたのです。見た目は地味ですが、確かにとてもおいしいです。クロワッサン生地が多少重くなったような感じで、周りに焦げ目の強いカラメルがかかっています。焦げの部分は私の好みとしてはちょっと苦すぎるのですが、これが好きという人は多いと思います。甘さはごく控えめで、内側の柔らかい部分だと苦味がないのでちょうど良い甘みを感じます。これはいいものを知ってしまった、と思いました。皆様もどうぞ一度お試しください。なお、私はHomer StreetのSmall Victoryで買いました。
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さてさて、、、あるところに1996年のナショナルジオグラフィックが置いてあったので、ぱらぱらと見ていたら、、、
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なんと、シリアが特集されていました。アサド大統領の顔がでかでかと掲げられていますが、よーく見るとちょっと違って、いや、違ってないかな、同じアサド大統領ではありますが、お父様である先代の大統領です。クーデターで政権を取って、その権力を息子に継がせたわけですね。歴史ではそうやって王様ができてきたのでしょうね。どんなに馬鹿でも可愛い息子に権力を持たせたい、というのは、たぶん私には理解できない感覚なのだろうなと思います。ただ、現在のシリアの大統領は馬鹿とは程遠く、かなり聡明な方とお見受けしますから、継がせたこと自体に問題があったとは思いませんけれど。各国は彼の息の根を止めさえすればすべては安泰などと考えているように見えますが、決してそんなことはありません。そんなことをしても絶対ろくなことにならないのです。
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およそ20年前、豊かに繁栄していたシリア。でも、当時でもテロ勢力はいくつか存在しました。それというのは、植民地政策の後遺症で不自然な国境が引かれていたことと切っても切れない関係があるのだろうなと思います。
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高級レストランの内部だそうです。この人たちは今も生きているでしょうか。たった20年ですから、何事もなければまだ十分生きてるくらいの年齢に見えます。難民になった人はいるでしょうか。
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国会議員たち。事実上の独裁制のため、議会は単なるお飾りだったそうです。それでも、こうして少なからず女性議員もいました。
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今ではがんがん壊されている遺跡群も、当時は保存活動と研究が進められていました。
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砂漠に広がる大量の、、、何かな?と思いますが、小麦の袋を積み上げてあるのだそうです。今ではのんびり畑を耕している人は誰もいないのではないかと思いますが、シリアはもともと小麦の栽培が盛んで、輸出するほどだったそうです。
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宗教に基づいた教育制度も整っていました。
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海辺で遊ぶ女性たち。今、シリア人と海と言えば溺死しか思いつきません。でも、シリアはほんとに安定した豊かな国だったようなのです。それも、ほんの4~5年前まではそうだったので、教育レベルの高い難民も多いと思います。それがいったいなぜこうなった!?と思われてなりません。
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「華やかな街の様子」というような説明書きがついてますが、確かに、今のシリアには見られない光景でしょうね。でも、特に私の興味を惹いたのはその横にいるベビーカーの親子連れです。なんということもない親子連れですが、その日常性は今の惨状と比べるとなんとまあ豊かなことでしょうか。当たり前でしかなかった日常が、突然はるか遠いものになってしまったわけです。
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by ammolitering6 | 2015-11-09 09:12 | Comments(0)

写真サイト3個目です。


by ammolitering6