大発見のお菓子とアート

今日は無神論者のユダヤ人のお宅にお呼ばれしました。無神論者のユダヤ人という存在そのものに矛盾がありはしないかという議論はさておき、彼女は文化的なものとしてのハヌカをお祝いします。世界平和のためにとか、人類みな仲良くとか、そんなことのお祝いという考え方をしているのです。

ハヌカというのはユダヤ教のお祭りで、だいたいクリスマスの時期と重なっていて、8日間のお祝いをします。ハヌカのときには9つのろうそくを立てられるろうそく立てが登場して、最初に真ん中のに火をつけ、その火を使って毎日1本ずつ灯していくのだそうです。このメノラというろうそく立てはユダヤ教のシンボルみたいなものですが、単に文化的なものとしてしか見ていないこちらのおうちではデザインもあんまり伝統的ではありません。なお、赤と緑がテーマカラーであるように見えるクリスマスとは違い、ハヌカでは青と白が目立つ気がします。
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出てきたお皿はもちろんダビデの星。
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野菜も出てきましたが、このお皿はもしかして、、、
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そう、実はこれは私がその昔に描いたガラス絵のお皿なのでした。野菜でもお菓子でもしっかり受け止める立派なお皿です。Gさん、大事に使ってくださっていてとても嬉しいです。ありがとうございます。
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お菓子はどれもGさんのお友達の手作りだそうですが、これがものすごくおいしかったのです。一見メレンゲのようですが、かりっとしていて固く、それなのに口の中でさらっととろけます。メレンゲみたいに歯にくっついたりしませんし、甘さも控えめでとてもやさしい味なのです。感動するほどおいしいこのお菓子をぜひとも大量に貰いたい、と、かなり切実に思いました。自分で試行錯誤するほどの情熱はないのですが、オーブンが使えるようになったら作ってみようかな。何というお菓子なのでしょうか。レシピ探しのとっかかりがつかめないのですが、あの溶け具合はコーンスターチなのかな。Gさんに頼んでお友達からレシピを聞いてもらおうかな、と思っているところです。
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お茶を出してくださいましたら、なんとお茶に入れるミルクが徳利に入って出てきました。まあ確かにちょうどいいですね。思いつきもしませんでした。青と白でハヌカにもぴったりだし、ちゃんとミルク入れとして機能しています。このお宅のお子さんやお孫さんは、どこかで徳利を見たら紅茶に添えられるものだと思うことでしょう。文化ってこうして変化しながら伝わっていくのだろうなと思いました。Gさん、今日はお招きありがとうございました。
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夕方はあるイベントに参加しました。前々からお誘いをいただいていたのですが一度も行ったことがなかったのです。会場は小さなギャラリーで、小さなテーブルが幾つも出てきてスピリチュアル系の人たちがいろんなヒーリングを行っていました。私はこういうのにあんまり詳しくないのですが、自分探しの旅とか、そんなふうなものだと思います。多少の興味はあるのですがのめりこむとちょっと危ないような、しかし平和なような、今ではすっかり古語になってしまった風のあるニューエイジ系の存在です。

せっかく来たので一つセッションを受けてみました。たまたま一つだけ空いてたテーブルがこちらの漢字カードを使ったヒーリングです。そもそもヒーリングとは癒すということで、癒すということは怪我か病気をしていなければいけない気がしますが、現代のヒーリングというのはそういうのとは関係ないようです。ともあれ、これは40枚ほどのカードを切って、それを並べて、気になるカードを選んで引いて、それを見ながら思ったことを述べる、というものです。べつに正しい答えはなく、現れた漢字をじーっと見て、つくづくと眺め、深~く観察し、それで思ったことが自分にとって何かしらの気づきになるという仕組みなのです。

私が引いたのはこの3文字。じーっと見ているとだんだん単なる形に見えてきます。思うに、こうして一つのものをじーっと見て考えるという行為そのものに心を落ち着ける効果があるのでしょう。私はときどき写経をやってみたいと思ったりするし、心が乱れきっていると感じたら文字を一角一角丁寧に書いてみたりします。それと同じようなものかもしれないな、と思いましたが、こうして無作為に選ばれたこれらの文字も、ちょっと気をつけてみていたいと思います。
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イベントの最後には小さなコンサートもありました。これがとても良かったです。フルートとピアノ(エレクトーン?)の合奏もとても良かったですし、その後はあるアーティストが手作りした紙芝居の朗読もありました。朗読には生演奏が組み込まれていて、物語に華を添えていました。物語の主人公はアーティストと同じ名前で、要するにそのまま自分自身の投影です。すべてのアーティストがやってることはそれなのだと思いますが、彼女が自分の名前そのものを使っていたことが印象的で、私にとってはそれは大きな発見でした。お話そのものは全くのファンタジーで、主人公の姿もアーティストとは全然違うのですが、それでもやっぱりそれは同一人物です。それを別名でカバーしないことに私は新鮮な感動を覚えたのです。なんと言ったらいいのか分かりませんが、そうなんだな、という深い納得の気持ちです。

絵が全然技巧に走っていないことも、物語のシンプルで現実味のないところによく合っていました。早く言えばうんぬん、というわけでもないのですが、子供が一生懸命描いたような丁寧さとつたなさがあり、不思議なことに大人がわざと子供っぽく描いたときの嫌らしさもなく、ということはつまりやっぱり、、、いや、でも、ほんとに不思議と魅力ある紙芝居でした。ダンボールを切った台紙に画用紙を貼り付けてあるだけ、そして絵はもちろん原画で鉛筆の線がしっかり残っている、というところも、何もかもが手作りクオリティーで温かかったのです。やっぱり私も何かしよう、部屋で一人でこもって描いてて誰にも見せないのはよくない、と思いました。私が主人公のファンタジーを本当に本気で書いてみたらどんなになるだろうか、と考えてしまったパフォーマンスでした。Oさん、すばらしい夕べをありがとうございました。
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by ammolitering6 | 2014-12-21 14:28 | Comments(0)

写真サイト3個目です。


by ammolitering6