手料理の夕べ

ある人のお宅に呼ばれて行きましたら、こんなものを見せてくださいました。番茶かなと思ったら、あにはからんや、海草なのでした。その辺の海辺にあるのを干して砕いたものです。海草というのは、たくさん食べ過ぎると有害な成分が入っているのもありますが、ちょっと食べたくらいで当たるようなはっきりと有毒なものはないと聞いたことがあります。きれいな海で海草を採る機会があれば、私も作ってみようと思います。

実はこれを作ったのは知り合いの海草おじさんで、海草を初めとする海洋研究で博士号を持っている本物の海草博士です。そう考えると何やら大層ありがたい干物に見えてくるから現金なものです。そのまま食べても塩味でおいしかったです。お茶受けにぴったりです。
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この海草は、のちほど味噌汁の中に入って再登場しました。ワカメよりも昆布に近い味でした。
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今日は日本からお客様がいらしているから、ということで私もお招きいただいたのです。お客さんというのは静岡から来た若い恋人たちで、ほっぺたが赤くてとてもかわいい24歳の女の子ががんばってお寿司を作っていました。これはサーモンとアボカドとカニかまぼこが入っています。ひげ面の男の子のほうはもっぱらお料理評論家で、彼女が混ぜている寿司飯の味付けに小言を言ったりして活躍していましたが、いざ食卓について愛する彼女の作ったお寿司をほうばると、心から感動した面持ちで「おいしいなあ~!」と繰り返す様子がこれまたとても可愛かったのでした。

二人ともカナダに来たばかりで、これからウィスラーのほうに移って一年ほど働きながらスノーボードを楽しむ予定なのだそうです。素直で可愛くて行動力のある若い人たちに会えて、私の鈍った心も少し感動したのでした。Kちゃん、Mくん、実り多い一年になるといいですね。
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これは確かツナと卵焼きとキュウリが入っていました。どちらもとてもおいしかったです。どうもありがとうございます。
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デザートに出てきたのは「モチ」です。デンマーク人のLさんが日本人の喜ぶものをと考えてわざわざ作ってくれたものです。正直なところ、これが餅?と思いますけれど、食べてみたら案外おいしかったです。ココアとお砂糖が入っていて、ほろ苦くてうっすらと甘く、チョコレート味のウイロウという感じがします。
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なお、原材料はこちらの「もちこ」です。箱の横の作り方に書いてあった通りに電子レンジで作ってくれました。決して餅ではないけれどモチであるこれは、カナダのお寿司が決して寿司ではないけれどスシであるようなものだと思います。
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日本食料品店で高菜漬けを買いました。カナダでも売っているので、ときたま買います。1年に1回くらいだと思いますけれど。高菜はやっぱり九州で近所の農家の方からいただくのが一番おいしいのですが、ここは九州ではないので多少味に妥協しなければならないのです。私が一番好きなのは、温かいご飯に高菜の油炒めと納豆と海苔というような食事です。
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Commented by ぴーちゃん at 2014-10-16 23:13 x
私も高菜の漬物はそんなのに限る!と思います。人が作ったのをもらうのが一番。ご飯のメニューはそんなところがベスト。でも味噌汁はやっぱりあったほうがいい(そういう前提でのメニューでしょ?)。

Commented by 葉子 at 2014-10-17 01:03 x
ぴーちゃんさん、こんにちは。お久しぶりです : )
味噌汁はもちろん欠かせませんよね。大根と油揚げなど特に好きです。手作りの保存食を作れる人はすごいなと思います。カナダの場合は「手前味噌」がそれぞれのご家庭のジャムやピクルス自慢になりますが、そういうのを見ると人間はいずこもあんまり変わらないな、と思います。
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by ammolitering6 | 2014-10-15 15:29 | Comments(2)

写真サイト3個目です。


by ammolitering6