遠くペルシャの甘いもの
2014年 08月 29日
今日買ったナツメはそれとは違う類のナツメで、正しくはナツメヤシの実です。一口にナツメヤシと言っても250種あり、なぜそれを私が知っているのかといえば、先日ドバイ出身の青年と話していて彼がナツメヤシについて熱く語ってくれたからです。ドバイにあるナツメヤシ農園に行ったら、農園主がナツメヤシの本を見せて250種類あることを教えてくれたのだそうです。
味のほうも様々で、実が固くて茶色でややえぐみがあるのもあれば、真っ黒くて柔らかくて穏やかな甘みのあるものもあります。これはイランのもので、とても柔らかくておいしい種類です。
厚紙でできたちゃちな作りの箱を開けると、中にはこんなふうにぎっしりと詰まっています。実は外側がちょっと皮っぽくて、中は柔らかい繊維質でねっとりとした果肉です。初めて食べたTちゃんによれば、栗と干し柿の中間みたいで、外国のものとは思えない懐かしい味だそうです。カナダでも普通のスーパーでは売っていないので日本ではなかなかお目にかかれないと思いますが、たまたま見かけることがあればぜひともお試しください。栄養豊富だし、濃厚でしっかり甘いのに不思議と後味があっさりしていてほんとにおいしいです。
買うつもりもなかったのに、イラン人のお店でこれも買ってしまいました。レジのところでおじさんが熱心にセールスをなさったので、つい負けてしまったのです。お店の奥ではおじさんの奥さんが毎日イランのお菓子を焼いているそうで、5~6種類くらい置いてありました。これはナツメにスパイスを混ぜたものが入っているクッキーです。
食べてみたら、かなり生地が分厚くて中身は少なめでした。しかし、これはもうどうあってもアンコという感じですね。小豆ではないし、スパイスの風味も効いていますけれど。 生地はあんまり甘くなくて、ほろほろした感じでした。イランのお店はけっこうおいしいものがたくさんあって、さすがはペルシャ文化、という感じがします。