辛かった犬
2014年 07月 28日
非常時にきな粉餅が食べられたら嬉しいですよね、と彼女は言いましたが、そんなものでしょうか。こればっかりは実際に体験してみないと分からないと思いますが、やはりあまり体験したくないものです。
歩いていたら、こんなものが目に留まりました。ざるそば定食の模型です。まるで日本そのままですね。
うな丼もありました。他にも握り寿司とかいろいろあって、よくできてるなあ~と感心しきりだったのでした。
アーティスト友達のSさんとご一緒に飽きもせずクラフトショーに行ってきました。それなりにいろいろあって楽しいショーでしたが、わざわざお金を出して買いたいほどのものは特になかった、というのが共通する感想でした。いや、私は実際にはお金がいくらでもあったら買いたいようなとても綺麗で値段の高い指輪があったのですが、売り子のイスラエル人のおじさんがすご~く感じが悪くて、途端に気が失せてしまったのでした。
その指輪というのは6万円くらいする金(たぶん10K)と人造宝石の品でした。見とれるほど綺麗なのですが私には高くて買えません。そう言ったら、彼は「買えないんだったら綺麗だとかは関係ない」と言い放ったのでした。このお店の商品は彼と奥さんが二人で作って売ってるそうで、ジュエリーを展示しているお店がたくさんあった中でも特にいい感じのものがたくさんあるだけに残念です。
さて、あちこち見て回っていると、こんなに可愛い犬がいました。目が合うと親しげな様子を見せたので近づいたら、飼い主のおばさんがさっと紐を引っ張って遠ざけました。そんな~と思ったら、、、
おばさんは犬についている黄色いリボンを指して、「これは虐待された犬のしるしなのよ、うっかり近づいてはいけません」と言いました。そんなのがあったとは全然知りませんでした。この犬は2軒の飼い主から虐待されてすっかり傷ついていたそうです。それを聞いてつい犬に「そうだったの、かわいそうに」と言うと、おばさんは即座に私の言葉を遮り、「この犬にこれ以上ネガティブな言葉をかけては駄目。救助されてからはべたべたに甘やかされて、今はすっかり幸せな甘えっ子なのよ」と言いました。
ふーむ、「辛かったのね、かわいそうに」という言葉そのものも虐待の一種なのかもしれませんね。ちょっと変な感じもしますけれど。ともあれ、犬は私たちに近寄ってきて手を差し出し、飛び掛って甘えたい気持ちがありありな様子でしたが、そういうことなら、と思ってなでないでおきました。
おばさんは虐待犬のことを説明したカードをくれました。虐待された犬は怯える気持ちが強いので、うっかり近づくと怖がって攻撃的になる恐れがあるそうです。黄色いリボンの犬を見かけたら、これからは遠くからテレパシーでなでなでするだけにしようと思います。
なお、この黄色いリボンをつけた犬は虐待犬だけではなく、そのほかのいろんな理由でうっかり近寄らないほうがいいというサインなのだそうです。盲導犬などの働く犬も含まれます。
こちらは今回の展示の中でもちょっと変わっていて面白いアイディア商品です。ページはこちらです。これは前にCちゃんが真似して作った手作りのをくれたことがあるのですが、はっきり言ってさすがに本物は全く違います。Cちゃん、努力は偉いが改善の余地あり。がんばってね。ともあれ、これは布に蜜蝋(ビーズワックス)を塗ったもので、サランラップの代わりに使えるのだそうです。しかも洗って何度でも使えるし、野菜や果物が長持ちするし、素材はすべて自然だし、レビューを見ても絶賛しているものばかりです。まあ、いつの日かまともに料理をするようになったら買うかもしれません。
船着場には蒸気船みたいな船が泊まっていました。ミシシッピ川、というイメージがあります。
帰りはガスタウンに行きました。ダブルデッカー、市内巡りの屋根のない観光バス、花の釣り籠、街灯、そしてうさんくさい蒸気時計。これぞ観光地、という風景ですね。
この時計はもともとは蒸気で動く作りになっていましたが、壊れてしまって今では電動です。15分毎に蒸気が噴き出して、その音の上下で音楽を奏でる、という仕組みもありますが、これの音程がずれていて、もう何年も直す気配がありません。それでもなぜかバンクーバーのシンボルのような扱いを受けているのはどうも解せません。
あるお店のウィンドウにあったとんでもない衣服。これはパンツの一種なのでしょうか。しかも何枚もあるので、明らかに誰かがこれを買って着て歩き回ることを想定した商品です。私が愕然としていると、世の中を達観したSさんが「どうしてあなたがこれがこんなに気になるのか不思議だわ」とおっしゃいました。いや、これが気にせずにいられましょうか、Sさん。最近は夏で暑いためか、極度のショートパンツからお尻を半分出してゆさゆさと歩いている若い女の子たちを見かけます。後ろを歩いているとどうしても目が行ってしまい、頭を抱えたくなるのです。この上、こんな花の立体パンツを履いた人々が闊歩するようになったら、私はいっそ大気圏を脱出したくなります。
お昼はSさんがイタリア料理をご馳走してくださいました。野菜のラザーニャとサラダ、そして異様に大きいパンです。このパンは結局手もつけられませんでした。パスタにパンが必要だろうかと私は思うのですが、当然必要ですと言う方のほうが世界には多いのだと思います。